【最新版】保育士の役割とは? 新保育指針より

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こんにちは、四谷学院の谷村です。

「保育士」って、何でしょうか?
どんな役割を担っているのでしょうか?

この記事では、保育士資格を目指すあなたに知ってほしい「保育士の役割」について「保育指針」の観点から解説します。

保育士とは?

そもそも保育士とはどういうものかというと、

・専門的知識と技術があり、
・その知識と技術によって「子どもの保育」や「家庭での子育て支援」を
・仕事として行う

という人のことをいいます。

保育所等における核としての役割を担っているのが保育士といえます。

専門的な知識と技術とは?

では、保育士に求められる「専門的な知識と技術」とは、具体的にどういったものでしょうか?
「保育所保育指針」の解説では、次の6点が掲げられています。

①これからの社会に求められる資質を踏まえながら、乳幼児期の子どもの発達に関する専門的知識を基に子どもの育ちを見通し、一人一人の子どもの発達を援助する知識及び技術

「子どもの育ちを見通す」「一人ひとりの子どもの発達を援助」という点がポイントでしょう。
たとえば、保護者から
「周りの子は~~ができるのに、うちの子はまだできない・・・」という相談をされたときに、

「○○ちゃんの場合は、○○が得意で、先にこちらが育っているから心配ありませんよ」「~~につながる、こういうことができているから、もうすぐできるようになりますよ」などとアドバイスが可能になります。

また、冒頭には「これからの社会に求められる資質を踏まえながら」ともあります。
これからの社会では、非認知能力といって、忍耐力や社会性、自信、発想力やコミュニケーション力といったことが必要とされています。

そこで、「こうした能力が身につくような資質を幼児のうちから育てよう!」と保育所や幼稚園、認定こども園が一丸となってがんばっているのです。

たとえば「周りの子は英語のABCが読めるのに、うちの子はまだできない・・・」という相談であれば、読めるように教え込んで解決するよりも、

「英語を使った遊びで、わからなくてもその子なりに遊びに関われている」「英語に限らず、文字に対する興味がある」「興味があることに粘り強く取り組んで、自信をつけている」

といったことのほうが、きっとうまくいくのです。目に見える能力である認知能力(読み書きなど)ばかりに捉われるのではなく、子どもにとって将来本当に必要な力を育てようとすることが大切です。

②子どもの発達過程や意欲を踏まえ、子ども自らが生活していく力を細やかに助ける生活援助の知識及び技術

「自らが生活していく力を助ける」という点がポイントでしょう。

子どもには「生活していく力」が備わっています。その力を促すような適切な手助けが必要です。

もしも、手伝いすぎてしまったり、逆に全く手助けしなかったりでは、その力が十分に伸びないかも知れません。
子どもをよく観察して、細やかに配慮することが大切です。

③保育所内外の空間や様々な設備、遊具、素材等の物的環境、自然環境や人的環境を生かし、保育の環境を構成していく知識及び技術

「保育環境」の構成についての力です。

環境を整えることで、保育がしやすくなったり、子どもたちの力を伸ばしてあげたりすることができます。
環境は、保育士の働きかけによっていかようにも変化します。
同じような施設でも、保育士の工夫ひとつで、素晴らしい保育環境に整えることができます。

④子どもの経験や興味や関心に応じて、様々な遊びを豊かに展開していくための知識及び技術

「豊かに展開していく」という点がポイントでしょう。

子どもたちが同じ生活の繰り返し、同じ遊びばかりしているようでは、飽きてしまいます。
遠足があったらそのときの思い出を絵にしたり、遠足ごっこをしたり、子どもたちは遊びをドンドン展開していくことができますので、保育士はそれに応じていきます。
子どもたちの経験や興味がそこで終わらないよう、共有したり、連続したりするように遊びの展開を工夫するのです。

⑤子ども同士の関わりや子どもと保護者の関わりなどを見守り、その気持ちに寄り添いながら適宜必要な援助をしていく関係構築の知識及び技術

「子どもや保護者の気持ちに寄り添う」という点がポイントです。

保育士は、子どものため「だけ」に存在するのではありません。子育てをする保護者の味方でもあります。保護者をサポートしたり、相談相手になったり、一緒になって子どもの育ちを見守っていきます。

⑥保護者等への相談、助言に関する知識及び技術

一つ上の項目にもあるように、まずは互いに信頼関係を構築していくことが大切です。

信頼できる保育士からのアドバイスであれば、素直に受け入れることができるかもしれません。
また、このタイミングで話す、できるだけわかりやすく説明する、などの配慮もとても大事になってきます。

こうした技術のことを社会的援助技術といって、福祉の世界を中心に重視され、磨かれてきました。保育士も子どもとその家庭に関わる福祉の専門家として、知識や技術が求められているのです。

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