保育士になるには?資格を取得する方法・試験の受け方

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保育士のお仕事とは?

保育士さんは、子どもたちと保護者の強い味方です!
保育についての専門知識を持ち、子どもの育ちに対して適切なフォローをしたり、保護者へのアドバイスも行います。

発達が目覚ましく、人格を形成する大事な幼少期。保育士さんは、この時期に子どもと家族に深くかかわっていきます。そのため、子どもたちにとって家族と同じくらいに親しい存在ですね。
あなたの愛や優しさが100%活かせるお仕事と言えるでしょう。

子どもの成長とともに歩み、ともに喜び感じることができる、それが保育士のもっとも大きなやりがいであり、保育士という仕事の魅力ではないでしょうか。

保育士の「資格」

「保育士」は、有資格者のことを指します。資格を持っていないと「保育士」と名乗ることはできません。保育所つまり保育園の先生は、皆さん「保育士資格」を取得しています。
保育補助の場合には無資格で働くことができますが、業務が大きく制限される場合もあります。

高まる保育士の社会的地位

「保育士さんはいいな、毎日子どもたちと遊んでいるだけだ」

そんな言葉を聞いたことはありませんか?
これは大きな間違いです。
保育士(保母)は、子守りが仕事だというのは大昔の誤解!!

保育士に求められることはどんどん大きく、専門性が高いものになっていきます。
幼児教育の重要性が浸透してきており、保育士は福祉的側面だけではなく、教育的側面のニーズも求められています。
また、現代日本では核家族化が進み、共稼ぎ夫婦も増加し、子育てのサポートが受けにくいケースもすでに珍しいことではなくなってきました。ました。保育士がサポートするのは子どもたちだけでなく、地域全体の子育て支援にも一層の役割を果たしていくことが求められています。

子どもの気持ちを受け止め、安らぐことのできる「安全地帯」としての保育士の存在は、とても大きなものとなっています。
保育士は、子育てのプロフェッショナルとして、子どもたちや保護者、そして地域に貢献できる人材です。

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広がる保育士の活躍の場

少子化の進む日本ですが、保育士のニーズはむしろ高まっています。待機児童問題や保育士不足と言ったニュースを目にすることも多いでしょう。特に0歳から3歳未満児の受け入れや、夜間保育の実施など、「時代」が要請しているのです。
さらに、保育士の活躍の場は「保育園(保育所)」だけでなく、広く介護や福祉分野にも進出しており、あなたの活躍の場はこれからもますます広がっていくことでしょう。

また、保育士の確保や待遇改善については、優秀な保育士の必要性が認知され、行政が具体策を出しています。お住いの自治体でも「家賃補助」「育児休業給付金延長補助」「就学資金貸付」「給与アップ」といった取り組みが行われているかもしれませんので、ぜひチェックしてみるとよいでしょう。

保育士資格は一生有効
保育士資格があれば、生涯にわたって活躍することも夢ではありません。子育て後の女性の復帰率が高いことも特徴の1つです。一度資格を取得すれば年齢に関係なく、いつまでも資格を活かして働くことができます。

保育士資格の取得方法

「保育士資格」を取るためには、2つの方法があります。

(1)都道府県知事の指定する保育士養成施設(大学、短大、専門学校)を卒業する
(2)保育士試験に合格する

大学や短大などに設置された「保育学科」などの保育士養成課程の卒業と同時に、保育士資格が手に入ります。
そしてもう1つ、保育士試験に合格すれば、保育士になることができます。


※1 受験資格については下記参照

保育士試験とは?

保育士養成のための大学や専門学校を卒業していなくても、保育士試験を受験することができます。しかも、年齢制限もありません。
受験要件を満たしていれば、どなたでも受験することができます。

大学の出身学科に制限はなく、教育や福祉関連の学科を卒業されている方はもちろん、理系学部や文学科の卒業生も受験することができます。

たとえば、こんな方

・元エンジニア
・元学校の先生
・音楽関係のお仕事  などなど

ほかにも「子育ての経験を生かしたい」「子どもが大好き!」「昔から保母さんになるのが夢だった」などなど、様々な方が保育士を目指すことができます。

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受験資格

保育士試験は、例えば「中学校を卒業してから実務経験が5年以上ある」、「高校を卒業してから実務経験が2年以上ある」、「大学や短大を卒業した」これらの条件を満たせば、どなたでも受験することができます。大学在学中の学生さんや、働きながら、子育てしながらの方でも受験できます。受験年齢の上限は一切ありませんから、定年後に保育士試験にチャレンジ!という方もいらっしゃいます。

保育士試験 受験要件

(1)大学に2年以上在学して62単位以上修得した方
(2)大学に1年以上在学して、年度中に62単位以上修得する見込みがあると学校長に認められた方
(3)短期大学・高等専門学校・専修学校専門課程を卒業した方
(4)1991年3月31日までの高校卒業者
(5)1996年3月31日までの高校保育科卒業者
(6)上記(4)(5)以外の方で高校卒業後、児童福祉施設等で2年以上の勤務経験がある方
(7)児童福祉施設等で5年以上の勤務経験がある方
(8)都道府県知事が適当な資格があると認めた方

受験資格の詳細に関しては、全国保育士養成協議会http://www.hoyokyo.or.jp/exam/)のホームページをご参照下さい。

試験スケジュール

待機児童問題や保育士不足といった社会の要請を受けて、「保育士確保」が急務となり、そのため以前は年1回だけだった保育士資格試験は、年に2回実施されるようになりました。つまり、保育士になるチャンスが2倍に増えたわけです。
さらに、神奈川県では県独自地域限定保育士資格試験を実施し、最大年3回の保育士試験を受験するチャンスがあります(※2)。
※2 地域限定保育士試験については下記参照

■ 前期保育士試験
筆記試験:4月下旬
実技試験:7月上旬
■ 後期保育士試験
筆記試験:10月下旬 (2日間)
実技試験:12月上旬 (1日のみ)

年度によって受験回数の変更や、地域限定試験が実施される場合がありますが、おおよその日程は上記の通りです。
出願は、筆記試験のおよそ3ヶ月前で、「受験申請の手引き」をインターネット等を使って取り寄せるところからはじめます。

試験会場

筆記試験と実技試験の各会場は、各都道府県で1か所から数カ所、設定されます。受験者数によって複数の会場が設定されている場合もあります。大学をはじめとする学校や地域の福祉センターなどが会場に指定されることが多くなっています。筆記試験は2日間にわたって行われます。
全国保育士養成協議会ホームページにて確認することができますが、必ずしも毎年同じ会場で実施されるとは限りませんので注意が必要です。

希望の受験地の選択は、出願(受験申請)の際に行います。現住所以外の都道府県での受験も選ぶことができますので、交通事情等を考慮して選ぶとよいでしょう。筆記・実技試験は同一都道府県での受験となります。

申請後の試験会場の変更はできません。

保育士試験の出題内容

保育士試験には「筆記試験」「実技試験」があります。両方に合格することで晴れて保育士資格を取得できます。
試験の詳しい内容について見ていきましょう。

筆記試験

筆記試験は、マークシートによる択一方式です。全部で8科目、科目ごとの合格が認められており、合格した取りを含めて3年間の免除を申請することができます。

(1)保育原理

保育の歴史や制度を扱います。また、保育所保育のバイブル「保育所保育指針(保育指針)」を中心に、保育の「原理」を学びます。

(2)教育原理及び社会的養護

通称「ニコイチ」の科目です。同時にそれぞれ合格する必要があります。
「教育原理」は、保育士に求められる「教育」の側面の基礎知識を扱います。
「社会的養護」施設や里親など、社会的養護の必要な子育てについて学びます。

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(3)子ども家庭福祉

以前は「児童家庭福祉」という科目名でした。その名前の通り、子どもや家庭への福祉、各施設、児童虐待などなど、幅広く学ぶ科目です。

(4)社会福祉

社会の福祉全般について、高齢者福祉や障害者福祉にいたるまで幅広く扱います。法律・法令も学びます。

(5)保育の心理学

心理学の中から、子どもの発達や保育に関連する分野を学びます。発達障害などもこちらに含まれます。

(6)子どもの保健

子どもや妊婦のかかりやすい疾病やワクチン、緊急時の対応など、保育の現場ですぐに役立つ保健に関する知識を学びます。

(7)子どもの食と栄養

栄養素や食育など、子どもの成長に必要な食・栄養について学びます。「食事摂取基準」などの資料も学びます。

(8)保育実習理論

音楽・図工・遊びといった、保育の現場で活用するスキルの理論面を中心学びます。実習はなく、ほかの科目と同様のペーパーテストです。

実技試験

実技試験は、筆記試験全科目合格者に対して、実施されます。
出願の際に選択した3分野のうち2分野を受験します。

音楽

あらかじめ発表された課題曲をピアノやギターで伴奏をつけ、弾き歌いをします。
「受験申請の手引き」に簡易楽譜が掲載されます。例年は唱歌や童謡など2曲が指定されます。

造形

絵画作品を作成する試験です。具体的なテーマや条件は当日発表されます。
例年、制限時間は45分。画用紙の大きさは19㎝×19㎝。20色程度の色鉛筆を使って保育園における子どもの活動の様子を描きます。
※条件は変更になる可能性があります。

言語

あらかじめ発表された課題から1つお話を選び、子どもに聞かせることを想定して口演する試験です。
例年、制限時間は3分。持ち込みは不可で、「素話(すばなし)」とか「口演」とも呼ばれます。
※条件は変更になる可能性があります。

保育士試験の合格基準

各科目において6割以上の得点(100点満点中60点以上)の場合に、合格となります。

筆記試験のうち『教育原理』および『社会的養護』は、同一試験で両科目とも6割以上の得点(50点満点中30点以上)の場合、合格となります。
実技試験は、同一試験で選択した2分野とも6割以上の得点(50点満点中30点以上)の場合、合格となります。

一部合格と免除科目

保育士試験では、科目ごとの合格が認められています。しかも、一度合格した科目は、受験した年を含めて3年間免除の申請ができます。つまり、その科目の合格は3年間有効ということ。
ですから、1回の筆記試験で全ての科目に合格できなくとも、3年以内に全科目合格すればよいということです。次の試験で残った科目、必要な科目だけを受験することができます。
ほかにも、児童福祉施設等の対象施設における一定の勤務経験によって、合格した科目の免除期間を延長できるという制度もあるんです。

そのほか、筆記試験そして実技試験が免除になるケースは、以下の通りです。

幼稚園教諭免許をお持ちの方

幼稚園教諭免許の取得者は、1種、2種、専修といった免許区分に関わらず、以下の3つが免除されます(臨時免許を除く)。

①筆記試験「保育の心理学」
②筆記試験「教育原理」
③実技試験

さらに、指定保育士養成施設で必要な教科目を修得した場合も、免除申請ができます。

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3福祉士の資格をお持ちの方

社会福祉士・介護福祉士・精神保健福祉士の資格をお持ちの方は、以下の3つが免除されます。

①筆記試験「社会的養護」
②筆記試験「子ども家庭福祉(児童家庭福祉)」
③筆記試験「社会福祉」が免除になります。

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受験者数と合格率

保育士試験の受験者は、近年増加傾向です。毎年、のべ6万人を超える人たちが保育士試験を受験しています。
しかし、合格者1万3千人程度。合格率はおよそ20%です。

超難関試験というわけではありませんが、受験科目が多いことから、何年もかけてチャレンジする受験生も珍しくなく、誰でも簡単に取れる資格ではありません。
全科目を1回の試験で合格する「一発合格者」は、10パーセントに満たないとも言われています。

受験料

保育士試験の受験料は、12,950円(2018年度試験)です。
1科目受験の人も全科目受験の人も、同じ金額です。

地域限定保育士とは

「地域限定保育士」は、新しく創設された保育士資格です。とはいっても、同じ「保育士資格」に変わりはありません。試験回数が増やして、保育を担う人材を増やすために作られました。
保育士になるチャンスが増えたことになります。
年2回、全国一斉に実施の保育士資格試験とは別に、一部の地域でその年の3回目になる保育士試験が追加実施されます。

全国の保育士資格と地域限定保育士資格の違いは?

全国一斉実施の保育士試験で得られる資格と、地域限定保育士資格は、同じ「保育士」の資格ですが、1点だけ違いがあります。
それは・・・
地域限定保育士資格は、試験に合格した都道府県だけで働くことのできるということ。
つまり、働く地域が限定されます。とはいえ、地域が限定されるのは最初の3年間だけ。保育士として働いていなくても登録後3年を経過すれば、自動的に全国の「保育士資格」になります。

地域限定保育士試験については特設ページもご覧ください。

保育士と幼稚園教諭の違い

保育園も幼稚園も、どちらも小学校にあがる前の子どもたちが通うところ。それぞれ保育士、幼稚園教諭の先生方が働いていらっしゃいます。
では、両者にはどんな違いがあるのでしょうか?

とても簡単にまとめるとこんな感じです。

保育園の管轄は厚生労働省、つまり、保育は福祉です。保育園(保育所)は福祉施設の1つで、0歳の赤ちゃんから預かることができます。

一方では、幼稚園は満3歳から通い始めます。管轄は文部科学省、つまり、幼稚園教諭は教育を行う先生なんです。ちなみに幼稚園は「学校」という区分になります。

また、「認定こども園」というのを聞いたことがあるかもしれませんね。
認定こども園は、保育園の良さと幼稚園の良さ、両方を兼ね備えたもので、内閣府が管轄しており、厚生労働省・文科省の両方が関わっているんです。
認定こども園で働いているのは「保育教諭」と呼ばれる方たちで、「保育士資格」「幼稚園教諭免許」の両方の資格を持っています。

保育士試験 合格者の声

では、どんな方々が「保育士」を目指すのでしょうか?
実際に保育士試験を受験されて、見事「保育士」になった四谷学院生のきっかけをご紹介しましょう。

Fさん(72歳)
自分の子育ては妻に任せきり。知識も経験もありませんでしたが、無事保育士に合格できました。国家資格があれば、自分の孫だけではなく地域の子育てに貢献することもできます。しっかり勉強して資格を取って、自信をもって子育てする人たちを応援したいと思ったんですよね。
H さん(38歳)
娘が幼稚園に入るタイミングで何か新しく仕事をしたいと思って、保育士を目指すことを決めました。「子どもが小さいからできない」なんて、あきらめなくていいんです。子育てや家事で時間がとれない私でも全科目、一発合格できました。
S さん(30歳)
現場サポートや管理をするために、保育士資格が必要になりました。不安もありましたが、四谷学院の教材を5ヶ月でやりつくした自信がありました。集中できるやり方で進めていけば、後悔しないで一発合格できます!
D さん(38歳)
これからも子どもに関わるお仕事を続けていくには、きちんと資格を持たなければ、と思ったんです。合格して、今までの努力が報われて本当に嬉しかったです。娘と息子は「ママ、がんばってたもんね!」と私の背中を見て何か感じてくれたようです。

さらに!保育士からのキャリアアップ

保育士資格を取得したら、それでゴールではありません。まだスタートラインに立っただけ!
これから経験を積んで、色々な試行錯誤を重ねながら、子どもたちとともに成長していくことになります。

キャリアアップのヒントとなる2つの資格をご紹介しましょう。

発達障害児支援士

発達障害について学び、気になる子どもたちとの適切な関わり方を身につけたい、そういった方のための資格が発達障害児支援士です。実際の指導の現場で必要とされる専門的な知識や適切な対応のヒントを体系的に学んでいきます。

さらなるキャリアアップに!発達障害児支援士資格とは?

こども環境管理士

地球温暖化や自然破壊など、世界的な問題となっていますが、子どもたちの未来を考え、環境教育を行うのがこども環境管理士です。「保育環境のエキスパート」と言えるでしょう。今、大注目の資格です。

保育士・幼稚園教諭にピッタリ!こども環境管理士資格とは?

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