こんにちは、四谷学院の谷村です。
平成30年前期保育士試験が無事に終わりました。
受験生の皆さん、お疲れ様でした。
実技試験のうち、唯一「造形分野」の課題だけは、試験当日に発表されます。
今年の課題について、分析をしていきますので、今後の試験対策の参考にしていただければと思います。
当日発表の課題
当日出題された造形表現の問題文は以下のとおりです。
【事例】
H保育所のお誕生日会で、1歳になった子どもたちのお祝いをしています。きれいに飾りつけられた保育室で5歳児クラスの子どもたちがプレゼントをあげたり、歌を歌ったりするなど楽しく過ごしています。
【条件】
1.お祝いをしている様子がわかるように描くこと。
2.保育室の様子がわかるように描くこと。
3.お祝いをしている子ども、お祝いをされている子ども、保育士をそれぞれ1名以上を描くこと。
4.枠内全体を色鉛筆で着彩すること。
試験のポイント
今回は「異年齢保育」そして「お誕生日会」という2つのポイントとなりました。
「異年齢保育」いわゆる「縦割り保育」です。
少子化や核家族の影響で、兄弟が少なかったり地域に同世代の子どもが減ったりという状況の中で、異なる年齢の子どもと交流できる縦割り保育(異年齢保育)を取り入れる園が増えてきています。
こうした背景から、今回の課題が選ばれたことが予測されます。
「1歳児」と「5歳児」の描きわけがポイントの1つとなりました。
問題文も比較的長かったため、5分程度で読み終えて、描く場面を選択して構図を決めること、そしてその後は制作に集中することで、45分という制限時間を有効に利用することができたかと思います。
1歳児と5歳児
これまで年齢の指定がある場合は「4歳児」が多かったわけですが、今回は「1歳児」「5歳児」の両方を描くという指定でした。
「赤ちゃん」「幼児」の区分ができていれば、十分でしょう。
異なる年齢の子どもを同じ絵の中で描く、という課題は今回が初ですが、子どもの描き方については特に問題はなかったかと思います。
場所は「室内」
「保育室の様子がわかるように描くこと。」
という条件がありました。
背景として「室内」を描くことになります。
背景としては、以下のようなことがポイントとなります。
・きれいに飾りつけられている など
人物は3人以上
人数指定については、例年通りです。
子ども2名、保育士1名を描く、という条件ですが、注意点がありました。
「3.お祝いをしている子ども、お祝いをされている子ども、保育士をそれぞれ1名以上を描くこと。」
とありますが、その前の文章に
「1歳になった子どもたちのお祝い」
「5歳児クラスの子どもたちがプレゼントをあげたり・・・」
とあります。
つまり、
お祝いをしている子ども=5歳児、お祝いをされている子ども=1歳児ということです。
5歳児のみ、1歳児のみを描いた場合、この条件を満たさないことになってしまいます。
5歳児が「祝う」
お祝いの様子については、まず「文章」をかくにんします。
「プレゼントをあげたり、歌を歌ったり」とあります。
「プレゼントをあげる」「歌う」の表現をしましょう。
そのほかにも、お祝いの様子を描く方法はいくつかあります。
・笑顔を向ける
・楽しそうに話しかける など
いずれも「祝う」の表現といえるでしょう。
「楽しく」過ごしている様子
問題文には
「お誕生日会で・・・楽しく過ごしています。」
とあります。
全体的に「楽しい様子」が描かれていることがポイントとなります。
1歳児はまだ「誕生日」がよく理解できないかもしれません。しかし、周りの子どもたちや保育士さんが、ニコニコ楽しそうにしている感じが伝わるので、きっと楽しく過ごせますね。
そのほかの注意点
今回のテーマは、人物のみでの表現が難しいと言えるでしょう。
壁の装飾、プレゼントなどが「お誕生日会」らしさを表現する効果的な小物となります。
また「おたんじょうびおめでとう!」などの垂れ幕などを書き添えたいところですが、あくまでも「絵画」の試験ですので、その文字がなくても、なんとなく「お誕生日会だな」とわかるような背景を描けるとよいでしょう。
「文字が描かれている=致命的な減点」とは考えにくいのですが、文字に頼らず表現できるようにします。
(モノマネをするとき「私の名前は***です」と言わなくてもみんながわかる、というのが上手なモノマネなのと、同じですね。)
楽しみに待ちましょうね。
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