保育士試験実技「造形」は・・・描いて描いて描きまくる、で本当にいいの!?

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こんにちは、四谷学院の谷村です。

保育士試験の実技試験、「造形」分野の受験を予定されている方に、1つお伝えしたいことがあります。
それは、
「描いて描いて描きまくる・・・!!だけでは合格できない!」
ということです。

特に筆記試験終了後に、実技試験対策をスタートされる方には要注意です。
この記事では、造形対策についてお話します。

数をこなしてもなかなか上達しない

「音楽」「言語」と明らかに異なる点があります。
「造形」は、試験当日にテーマが発表される、ということです。

つまり、「音楽」「言語」は練習したものをそのまま当日にやればOK。
しかし、「造形」は練習したものがそのまま使えないケースがほとんどなのです。

例えば「運動会」の絵が完璧に45分以内に描けたとしても、当日「運動会」というテーマでない可能性が高いということです。
よくあるテーマを50個くらい、それぞれ10枚くらい描ければいいかもしれませんが、膨大な練習時間が必要です。

単純計算で以下のようになります。

・1枚書くのに45分かかる
・50個のテーマを選ぶ
・各テーマ10枚ずつ練習する

45分×50テーマ×10枚=22,500分
必要な練習時間は375時間です。

いかがでしょうか?

予想以上に、練習に時間がかかることがお分かりいただけたかと思います。
子育てや家事をしながら、お仕事をしながら、限られた時間ではかなり難しいですね。

「描いて描いて描きまくる」
というのはこのレベルになってしまいますが、現実的ではないということがお分かりいただけたと思います。

テーマを絞って練習すれば、いいでしょ!

と、思う方もいらっしゃいますよね。
例えば、5テーマくらいに絞るのだったら、練習時間は38時間くらいです。
毎日1時間がんばれば1か月ちょっとです。

しかし、残念なお知らせです。

5テーマだけに絞る、というのは結構危険なことです。

思い出してみましょう。
実技試験「造形」の出題テーマは「保育園での様子」です。
朝から晩まで、あるいは1年を通して、色々な活動・行事が行われています。大きく分けると「園庭」「保育室内」「外出」という3つ状況がありますが、「内外の活動、年間で5つ」では、練習するテーマが少ない印象です。
数ある保育園の様子の中から5テーマに絞って「ヤマをはる」ことになってしまいます。

「ヤマをはる」ことがリスキーであるという点については、こちらもブログもご覧ください。

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練習の3つのポイント

そこで、お勧めするのが、
汎用性の高いポーズとテーマの表現方法を学び、くり返し練習することです。
もちろん、試験には制限時間がありますので、ポイントはこの3つと言えるでしょう。

  • 3~5ポーズ描ける
  • テーマの表現方法を知っている
  • 45分で完成させる

これだけ。
あれこれと欲張って、色々なポーズが描けるようになる必要はないと言ってもよいでしょう。
汎用性の高いポーズが3.4ポーズ描ければ、あとは顔の表情や髪形、彩色などで描き分けができます。
慣れてきたら「子どもと大人」の区別もできるように練習が必要ですが、それも難しいことではありません。

発想力が命

テーマの表現するためには、「発想力」が求められます。
作画力はそこそこでも、発想力があれば試験はクリアできます。つまり、見る人にテーマを伝える工夫をするということ。

そのためには、色々なテーマの「絵を見る」というのがよいでしょう。

・保育園では年間にどんな行事があるか列挙してみよう
・保育園の朝から晩まで、子どもたちがどんな活動をしているか、イメージしてみよう
・それぞれの活動において、保育士さんはどんな風に子どもとかかわっているか想像してみよう
(自分の理想の保育士さんなら、どうする?など)
・保育園の中にはどんな施設があるかな?保育室には何が飾ってあるかな?
・保育園の外や園庭にはどんなものがあるかな?
・保育園の外に出るのは、どんな場合かな?何をするときだろう?
    などなど

最初は、自分の思いつくものと、描きやすいもの(描けるもの)との兼ね合いで、うまく練習ができない・・・と迷うことも出てくると思います。
しかし、練習していくうちに
「これならば自分も書けそうだ」
「こういう省略した感じでも十分雰囲気出せる」
ということがわかってきます。

ほかの方の描かれた絵画作品を見たり、模写したりということもとてもおすすめですよ。そうした練習を重ねながら、「これ、使える!」と発想のストックを増やしていきましょう。

見栄えをよくするポイント

「顔をはっきり書く」「色をしっかり塗る」この2点を押さえるだけで、かなり絵の印象がよくなります。

絵の描き方としては、大きく2パターンあります。

いずれも顔の表情がはっきり見えますね。
どちらが正解とかどちらがよりよいというわけではありません。
それぞれの描き方です。

①の場合は、お使いになる色鉛筆によっては、肌の色など薄い色がきれいに出ない場合がありますが、くっきりはっきりした印象になります。
②の場合は、オレンジ色の縁取りのため、明るい印象になります。また、オレンジ色で下書きしているので失敗が目立ちません。

それぞれの描き方にメリットがありますから、試してみてください。
なぜなら、画風によっても見栄え・第一印象が変わってくるからです。絵柄・画風に合わせて最適な塗り方や画材を知ることで一歩前進できます。
あなたの画風に応じて最適なアドバイスが違ってきますから、「一般論」を鵜呑みにしすぎないように注意しましょう。

実技試験「造形」対策のまとめ

試験のテーマは「保育所での生活」の一部が提示されますから、保育園で子どもたちはどんな活動をしているのか?ということがイメージできるとよいでしょう。
そういった意味で、子育て経験があったり保育補助のお仕事をされていらっしゃる方はとても有利ですね。

ただ描けばいいといっても、練習に避ける時間は無限になるわけではありません。

色々な絵や保育園での様子を知り、発想力を磨くとともに、あなたの絵柄・画風や画力に合わせて、絵画指導を受けると効率的な上達が期待できます。

四谷学院では、ご自宅にいながらプロの指導員の個別指導を受けることができます。
独学で100枚練習するよりも、個人指導を受けて10枚書く方がずっと効果的ですよ。

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