こんにちは、四谷学院の石田です。
「保育士さんに向いていそうですね」
こんな風に言われたことはありますか?
保育士さんは、やさしくてお世話好きで、いつも笑顔で・・・というイメージがあるかもしれません。「向いていそう!」といわれると嬉しいものですね。
では、実際に「保育士」として働くには何が必要なのでしょうか?
この記事では保育の専門家として必要なスキルや知識、という観点から解説します。
誰でもできる仕事ではない!
過去に「保育士は、誰でもできる仕事」とつぶやいて大炎上した有名人、覚えていらっしゃるでしょうか?
保育士の仕事には、資格が必要です。
資格がなければ、たとえ保育園で働いていても「保育士」と名乗ることはできません。
そして、資格だけでなく、様々な技術や資質も必要となってきます。
試験に合格すれば「誰でもなれる」かもしれませんが、「誰でもできる」というわけでは決してありません!
保育士に必要なスキルは?
子ども目線に立てる
保育の場では、大人は「保育者」であり「指導者」です。
そのために、子どもの一歩先を行って導いたり、危険を回避したりすることが求められます。
しかし、それだけで本当に良いでしょうか?
「危ないから、ダメ」
「こっちの方にしなさい」
大人の都合で子どもの可能性の芽を摘んでしまっていませんか?
保育士は「子ども目線」を持つ必要があります。
こんなエピソードがあります。
「お友達と一緒に遊ぼう!」
と保育士さんが誘っても、葉っぱが気になるようでした。
そこで、無理に遊びに参加させず、そっと見守ることにしました。
そのあと、保育士さんはやさしく声をかけてみました。
「さっき、何を見てたの?」
「先生、あのね、葉っぱはみんな形も大きさも違う」
保育士さんは
「お!A君はそれを発見したんだね。教えてくれてありがとう」
と言いました。
A君は、得意満面で「うん!」と元気よく答えました。
きっとA君はこれからも色々なものを観察して、色々な発見をしていくはずです。
そしてまた、保育士さんに教えてくれることでしょう。
子どもは大人との信頼関係の中で、自己肯定感をもち、保育園で安心して、心身ともに健やかに育っていきます。
もしも、保育士さんに
「なんだ、そんなこと。当たり前でしょ!」「みんなと同じようにしなさい!」と言われたら・・・子どもは観察をやめてしまうでしょう。そして、叱られると嫌だから言われたことしかやらない、主体性のない人間に育ってしまう恐れがあります。
園や学校は集団生活です。
いつでも個別のフォローをする、ということは難しいかもしれませんが、子ども一人ひとりの視点を大切にするという姿勢は、保育士さんにとってとても重要です。
子どもの多様性を受け入れる
子どもは、それぞれ違います。
走るのが早い子どももいれば、遅い子どももいます。絵が好きな子どももいれば苦手な子どももいます。
一人ひとりの育ちを見つめて、適切な対応をしていくことが「保育のプロ」としての姿です。
最近では「発達障害」という言葉も浸透してきました。成長にでこぼこがある子どものフォローも保育園で行われています。家庭と連携しながらのサポートですから、あるいも保護者のサポートでもあります。「発達障害」という診断が出ていなくとも、いわゆるグレーゾーンと呼ばれる「気になる子ども」にも配慮をしてあげたいものです。
もちろん、基本的には「一人ひとりの育ちを見つめて対応する」ということに変わりはありませんが、障害特性についての知識や経験があれば、よりよいサポートを考えるためのヒントになるのは間違いないでしょう。
こうした知識を学ぶことで、指導者・支援者としての引き出しを増やすことができます。
「発達障害児支援士資格」についてもぜひチェックしてみてくださいね。
このブログは、四谷学院の保育士講座スタッフが書いています。
四谷学院は通信講座ですが、あなた専門のサポートスタッフ『担任の先生』がつくようになっています。それが、私たちです。保育士試験についての専門知識はもちろん、どうしたら迷いなく勉強できるか日々考えているプロフェッショナル集団です。