「宅建(宅地建物取引士資格試験)」は25万人以上が出願する人気国家資格(2023年度は約28万9千人出願)。宅地・建物の取引のスペシャリストとして、不動産業界で必要不可欠な存在です。
またその専門知識は、金融・保険業などの幅広い業界で高く評価されるだけでなく、私生活でも大いに役立ちます。さらに宅建試験は法律系・不動産系の資格試験の登竜門で、活躍のフィールドはますます広がっています。
不動産業界では、宅建資格(宅地建物取引士になる資格)を取得すると、お祝い金や手当てが支給される会社も多くあります。資格を取得するだけで収入アップが狙えます。
宅建業(土地や建物の取引を事業とすること)を営む事務所には、従業員5人につき1人以上の専任の宅地建物取引士を配置することが法律で定められています。そのため、不動産業界では、宅地建物取引士は不可欠な存在です。宅建資格を持っていれば、就職・転職でも有利になります。
宅建資格を所有すると、不動産業界で活躍できることはもちろん、不動産に関する資産設計や担保評価を行う銀行・保険業界でも重宝されます。また、店舗の立地・展開が利益を左右するサービス業や小売業、食品産業など多くの業界でも、その専門知識で活躍することができます。不動産に関係する法令と、日常生活との関係が深い民法が出題の中心ですので、多くの企業から評価されています。また、宅建資格の取得を通して、不動産に関する幅広い知識を得ることができますので、私生活にも役立ちます。人生の中で最大の買い物ともいえる不動産購入も、不動産業者任せでなく、自らの知識でしっかり見極めて、納得のいく選択をすることができます。また、自分で不動産の管理・運用をするために役立てる、という方もいます。
宅建資格は、一度取得すれば一生有効です(宅建試験の合格および宅地建物取引士の登録が一生有効です)。資格を活かして柔軟に働き方を変えることが可能ですから、結婚や出産などでライフスタイルが変化することが多い女性にとって、有利な資格であるといえるでしょう。実際に、宅建試験の合格者のうち3分の1前後を女性が占めており、資格を活かして活躍する女性も数多くいらっしゃいます。
宅建試験の合格者の約半数は、不動産・金融・建築業界などの関連業界以外の人たちです。つまり、宅建初心者の方も多数合格している試験です。
四谷学院の宅建講座は、初心者が一から学習できる教材をご用意しています。初めて学習する内容でも、アニメ仕様の講義動画でラクラク理解。スムーズに学習を進めることができます。
不動産業の現場では、宅地建物取引士にしかできない仕事があります。
重要な不動産契約業務は、宅地建物取引士だけが行えます。
具体的には、不動産の契約時に必要な「契約締結前の重要事項の説明」「重要事項説明書への記名」「契約書への記名」という重要な不動産契約業務は、宅地建物取引士(宅建試験に合格後、登録をして宅地建物取引士証の交付を受けた人)だけが行える業務です。
宅地建物取引士は、不動産業の会社には欠かせない存在です。
宅建試験に合格後、宅地建物取引士の登録を行い、それから宅地建物取引士証の交付を受けて、晴れて宅地建物取引士として仕事ができるようになります。
このとき、宅建業での実務経験が2年未満の方は、宅地建物取引士の登録をする前に「登録実務講習」を受講することが必要です。
登録実務講習は、不動産関連団体や資格試験予備校など、さまざまな機関が実施しています。
宅建試験の概要は以下のとおりです。
宅建試験は、例年以下の日程で行われています。
毎年10月の第3日曜日
午後1時~午後3時(2時間)
※ただし、登録講習修了者は、午後1時10分~午後3時(1時間50分)
詳しくは、「宅建試験の内容・スケジュール|宅建|通信講座・資格取得なら四谷学院通信講座」でご紹介しています。
宅建試験の合格率は、例年15%~17%台です。2023年度試験の合格率は、17.2%でした。
実施年度 | 受験者数(名) | 合格者数(名) | 合格率 |
2023年度 | 233,276 | 40,025 | 17.2% |
2022年度 | 226,048 | 38,525 | 17.0% |
2021年度 (10月) |
209,749 | 37,579 | 17.9% |
2021年度 (12月) |
24,965 | 3,892 | 15.6% |
また、合格点は、例年50点中34~38点程度です。合格基準は70~75%程度ということになります。
合格点は、その年の試験の難易度、受験者全体の得点分布により変動します。
実施年度 | 合格点 |
2023年度 | 36点 |
2022年度 | 36点 |
2021年度(10月) | 34点 |
2021年度(12月) | 34点 |
※登録講習受講者は、上記-5点が合格点です。
詳しくは、「宅建の合格率と難易度・独学で受かる?|宅建|通信講座・資格取得なら四谷学院通信講座」でご紹介しています。
宅建試験は、科目も多く、単なる丸暗記では対応できない試験です。覚えることが多いからこそ、全体像を把握した上で「なぜそうなるのか」を理解することが重要となります。
宅建業法(宅地建物取引業法) |
学習内容 宅建業者として開業したり、営業するにあたって必要な決まりや、宅建業者の下で働く宅地建物取引士についての決まりなどを学びます。試験合格に欠かせない知識はもちろん、実務に直結する内容が満載です。 |
出題傾向と攻略のポイント 宅建業法は条文数が少なく、学習範囲が狭いので学習するポイントが決まっていて、最も点数が取りやすい科目です。20問もあり、また決して難しくはないので、まず手始めに宅建業法を攻略し、法律科目の学習方法を身につけていくと効果的です。 |
権利関係 |
学習内容 権利関係は、不動産取引の基本となる民法を中心に、賃貸やマンションに特有の法律など、不動産取引に関連する重要な法律についての知識が出題されます。権利関係は学習事項も多く、内容も他の科目と比べて難しくなるため、宅建試験を攻略する上で最大の壁ともいえます。 |
出題傾向と攻略のポイント 例年民法10問、借地借家法2問、区分所有法1問、不動産登記法1問となっています。民法については、条文上の知識だけではなく、思考力を問う問題や、裁判の判決文に基づく出題も見られます。後回しになりがちな科目ですが、合格点に到達するためには避けて通れない科目です。 |
法令上の制限・税・その他 |
学習内容 都市計画法や建築基準法など、土地の開発や建物の建築等に関して必要な法律や、不動産の取得に関する税金の知識、統計をはじめとするその他の不動産に関する一般常識など、幅広く出題されています。実際の業務自体には直接関係ない知識もあるかもしれませんが、土地や建物に関して知っておくべき内容が出題されます。 |
出題傾向と攻略のポイント 都市計画法2問、国土利用計画法1問、建築基準法2問、農地法1問、土地区画整理法1問、税法2問など、幅広く出題されています。数値に関する規定など、暗記中心になりがちですが、「なぜそのような規定になっているか」について理解しながら学習すれば、記憶が定着するようになります。 |
宅建は初心者には聞きなれない言葉や、馴染みが無い内容も多く、全体像を理解するまでにかなりの時間がかかってしまいます。
四谷学院の宅建講座では、初心者の方でもスムーズに内容を理解し、資格取得に効率よく近づけるよう「55段階学習システム」という独自のシステムをご用意いたしました。
詳しくは55段階学習システムのページへ