前の記事 » 
次の記事 » 

ピアジェ、フロイト、エリクソン…様々な発達理論のまとめ

  公開日:2018/02/22
最終更新日:2022/04/18

※この記事は約4分で読めます。

こんにちは、四谷学院の夏目です。

「発達理論について、ピアジェとフロイトなど、心理学者ごとにまったく違うことを言っていて・・・混乱します。」
というご質問をいただきました。

たとえば、「口唇期・肛門期」(フロイト)と「感覚運動期」(ピアジェ)は、「感覚によって生きている時期」という点で、相通じるものがありそうです。
しかし、さらに進んだ「男根期」(フロイト)と「前操作期」(ピアジェ)では、ほとんど内容の一致がありません。

どちらも同じく「発達」について述べているのに、なぜ違いが出てくるのでしょうか。

主な発達理論

こうした「発達理論」の違いは、それぞれの学者の心に対する捉え方の違いからきています。
心に対する捉え方が違うので、心の発達についても違う見方が出てくるのです。

以下で、主な発達理論を簡単にまとめていきますので、参考にしてみてください。

ピアジェ(Piaget, J.)

ピアジェは、子どもの発達を「認知を獲得する過程」とみなしました。
認知とは、五感で感じた現象の理解、問題解決のための考え方のことです。

子どもは、最初は見たり触ったりしたものを感覚で捉える状態からスタートし(感覚運動期)、成長するにしたがって、抽象的な概念を操作できるようにまでなっていきます(形式的操作期)。
発達段階は、こうした知的機能の発達によって「感覚運動期/前操作期/具体的操作期/形式的操作期」に分かれます。

フロイト(Freud, S.)

フロイトは、心のエネルギーである「リビドー」(性的衝動)によって、心の働きを説明しました。

心が発達していく過程で、リビドーは形を変えて成熟します。これにともない「身体のどの部位にリビドーが向かうか」という点も変化していきます。
たとえば、授乳の時期には、リビドーが唇に向かいます(口唇期)。発達段階は、こうした身体の部位に応じて、「口唇期/肛門期/男根期/潜伏期/性器期」に分かれます。
発達段階の各時期において、リビドーが過剰に抑圧されるなどの問題があると、その後の人生に影響を及ぼすと考えたのです。

マーラー(Mahler, M.)

マーラーは、発達を「子どもの独立」という観点から考えました。

子どもは通常、1歳頃になると、独立して行動するようになります(接近期の終了)。
その後、1歳半から2歳頃になると、自分の行動を親に見て欲しい、参加して欲しいと思うようになります(再接近期)。
このとき、子どもには「親と一緒に行動したい」「干渉されたくない」というアンビバレントな感情があります。
ここをうまく乗り越えられると、親がいなくても自分の行動を楽しめるようになります(個体化の確立)。

ボウルビィ(Bowlby, J.)

ボウルビィは、発達を「愛着行動」という観点から考えました。

愛着行動とは、親の養育行動を誘うような行動(微笑む、泣く、しがみつく等)です。愛着行動は、発達の過程で変化していきます。
生後3カ月までは、親とそれ以外の人を区別せず、誰に対しても愛着行動をとります。それから徐々に人を選ぶようになり、6カ月から2歳ごろにかけて、特定の人に対する愛着がはっきりとしてきます。人見知りをしたり、親にしがみつく、後を追いかけるといった行動がみられるのも、この頃です。
2歳以降になると、「親が今そばにいなくても、いずれ戻ってくる」ということを理解できるようになるため、行動や感情が安定してきます。

エリクソン(Erikson, E. H.)

エリクソンは、人の発達が一生続くという「生涯発達」を唱えました。
したがって、発達段階の中には、乳児期から老年期までが含まれます。

発達段階のそれぞれにおいて、取り組むべき発達課題があり、たとえば、乳児期には「基本的信頼」、幼児期前期には「自律性」といった課題があります。
この課題が達成されない場合、心理的危機(強いストレス状態、人格形成の未熟さ)が訪れます。
エリクソンは、青年期の発達課題である「自我同一性の確立」を特に重視しました。


四谷学院ではサラリーマンの方、主婦の方など、様々な方が学んでいらっしゃいます。講座について詳しくはホームページをご覧ください。無料資料もお届けいたします。


>四谷学院通信講座 心理学入門講座

 

前の記事 » 
次の記事 » 

 

  心理学キーワード 心理学コラム+(プラス)  

 

感想をお寄せください

個別のお返事はいたしかねますが、いただいたコメントは全て拝見しております。いただいた内容はメルマガやブログでご紹介させていただくことがございます。掲載不可の場合はその旨をご記入ください。
お問い合わせはお電話(0120-428022)、またはホームページから承っております。

このページの先頭へ