保育士試験で問われる保育所等訪問支援ってなに?


こんにちは。四谷学院の野本です。
突然ですが保育所等訪問支援についてご存知ですか。最近保育士試験でも良く問われる印象です。
この記事では、保育士試験で問われるポイントという観点から、保育所等訪問支援について知識を深めていきたいと思います。

試験対策として押さえるべきポイント

保育所等訪問支援という言葉を目にして、すぐに障がい児を対象とした事業だとピンときた人は、学習が順調に進んでいる証拠ですね。
保育士試験では、「子ども家庭福祉」科目でねらわれやすいテーマです。
試験対策としては、
・「児童福祉法」上の「障害児通所支援」の1つだということ
・事業の内容
・対象になる施設
これさえ押さえておけば、ばっちりといえるでしょう。

障害児通所支援とは


障害児通所支援については、「児童福祉法」第6条の2の2第1項に規定されています。
根拠法が、障がい者についての法律ではなく、「児童福祉法」だということをしっかりとイメージしましょう。
ちなみに、障害児通所支援に該当するものは5つありますが何かわかりますか?



答えは

「児童発達支援」
「医療型児童発達支援」
「放課後等デイサービス」
「居宅訪問型児童発達支援」
「保育所等訪問支援」
です。
それぞれの内容についてイメージがあやふやだという人は、
「児童福祉法」の条文を確認したり、テキストで確認したりしておいてくださいね。
この障害児通所支援を利用するための調整をしたり、計画をたてたり、モニタリングをしたりするなどの支援を行うのが、
「障害児相談支援」だということも押さえておきましょう。

保育所等訪問支援とは


定義は、「児童福祉法」第6条の2の2第6項に、以下のように規定されています。

この法律で、保育所等訪問支援とは、保育所その他の児童が集団生活を営む施設として厚生労働省令で定めるものに通う障害児につき、
当該施設を訪問し、当該施設における障害児以外の児童との集団生活への適応のための専門的な支援その他の便宜を供与することをいう。

……意味、わかりますか?
事業の内容を補足しながら言い換えると、

保育所等の子どもが集団生活をしている施設に通う障がい児が専門的な支援を必要とする場合に、
訪問支援員がその施設を訪問して、その子が集団生活に適応できるように支援をしたり、
訪問先の施設のスタッフにその子の特性に応じた支援内容や関わり方についての専門的な知識に基づく助言をしたりして、
安心して過ごせるような環境を整える
ということです。
一般的な子育て支援施策や教育の現場に入り込んで行う、アウトリーチ型の発達支援事業で、参考までに付け加えると、
保護者からの依頼に基づいて、保護者の権利保障として提供される事業です。

対象になる施設


保育所等訪問支援の訪問先は、従来

保育所や幼稚園、小学校、特別支援学校、認定こども園その他の児童が集団生活を営む施設として市町村が認める施設

とされていました。
しかし、乳児院や児童養護施設の入所児童に障がい児の割合が増えていることから、2018(平成30)年度よりこれらの施設も対象に加えられました。
ちなみに乳児院や児童養護施設の障がい児の割合が多いということも、保育士試験対策としてとても重要なポイントです。
最新の「児童養護施設入所児童等調査」では、児童養護施設が36.7%(知的障害が最多)、乳児院が30.2%(身体虚弱が最多)でした。
「3割くらい」とイメージしておきましょう。

インクルージョンという考え方


2014(平成26)年に日本も批准した「障害者の権利に関する条約」には、障がいに基づくあらゆる差別の禁止とならんで、
障がい者の地域社会への参加・包容、つまりインクルージョンの促進等が定められています。
これは、当然障がいをもつ子どもについても同様で、地域社会への参加・包容を子育て支援において促進する必要があります。
つまり保育所や放課後児童クラブといった一般的な子育て支援施設や教育の現場への障がい児の受け入れを進めるべきだということです。
とはいえ、障がいのある子どもにとって、集団生活への適応が難しいケースがあることは想像に難くありません。
そのようなときに、障がいのある子どもはもちろん、その家族や受け入れる側のスタッフ、一緒に過ごす障がいのない子どもたちが安心できるような環境調整や望ましい関わり方について、
専門的な知識や経験に基づいてバックアップする施策として、保育所等訪問支援の果たす役割はとても大きいため、行政の責任として力を入れて推進されているのです。

訪問支援員にはどんな人がなれるの?


保育所等訪問支援事業所には、管理者と児童発達支援管理責任者、そして訪問支援員の配置が必要とされています。
訪問支援員については
「児童福祉法に基づく指定通所支援の事業の人員、設備及び運営に関する基準について」(平成24年3月30日障発0330第12号厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部長通知)
に、以下のように定められています。

障害児支援に関する知識及び相当の経験を有する児童指導員、保育士、理学療法士、作業療法士又は心理担当職員等であって、集団生活への適応のため専門的な支援の技術を有する者

つまり、保育士の資格をもっていて、かつ障がい児についての専門的な知識や経験がある人であれば、従事することができるというわけですね!

専門性を高めて可能性を広げましょう

四谷学院では発達障害児支援士資格認定講座も開設しています。
専門的知識を身に付ければ、保育所等にいる障がいのある子どもたちに、望ましい対応ができることはもちろんのこと、集団生活に適応することができずに悩みを抱えている障がいをもつ子どもたちが、いきいきと過ごすことができるような手助けができる、放課後等訪問支援の訪問支援員として活躍できる可能性もふくらみますね!
保育士資格を手にしたら、次はぜひ受講をご検討ください。

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