近年の看護師国家試験(看護国試)は正答が公表されるようになったことなどから、解答の根拠が曖昧な問題が姿を消し、基本的で根拠が明確な問題が多くなってきています。一見すると以前より簡単になったように思うかもしれませんが、逆に合格の基準点が高くなり、「確実な知識」を身につけなければ合格できない難しさに変わっているのです。
つまり、看護国試に合格するには、基礎をおさえた適切な学習と対策が必要になってきます。
看護師国家試験は、選択肢から答えを選ぶ択一式です。過去問題を勉強していると、「選択肢を覚えてしまって正解がわかる」という受験生も出てきます。しかし、それでは類似の問題に対応できません。
第98回からは、確実な知識を問うための改善策として、今までの四肢択一に加え五肢択一や五肢択二などが導入されました。より堅実な学習が必要になってきたといえるでしょう。
看護師国家試験に合格する人は解剖生理学などの基礎医学のポイントをしっかりつかんでいます。この部分を理解できていれば、疾患・治療・看護など互いに関連する知識がすべて整理・理解でき、効率よく対策ができます。逆に根幹となる知識があいまいだと、膨大な知識を暗記によって詰め込むことになり、とても対処できません。「なぜそうなるか」という根拠を押さえていないので、応用が効かないからです。必ず答えの根拠を明らかにし、一つひとつの選択肢について「なぜ間違っているのか」「なぜ正しいのか」を理解するようにしましょう。
また、106回試験は傾向の変化が騒がれましたが、難解な問題自体はいつの年でもあります。大多数の受験生が解ける問題を取りこぼさないことが合格のカギです。テレビやネット等、医療に関する話題には常にアンテナを張り、過去問を中心に「理解」を獲得するような学習を進めていくことが必要です。
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出題形式は大部分は解答しやすい択一式です。幅広く基本的な知識を求められる試験です。ただし、油断はできません。前述の通り、合格の基準が高くなり、取りこぼしは許されません。万全の対策をして試験に臨みましょう。
受検資格 | (1)文部科学大臣の指定した学校(以下「指定学校」という)で3年以上看護師になるのに必要な学科を学んだ人(修業見込みを含む) (2)厚生労働大臣の指定した看護師養成所(以下「指定養成所」という)を卒業した人(卒業見込みを含む) (3)免許を得た後3年以上業務に従事している准看護師または高等学校若しくは中等教育学校を卒業している准看護師で、指定学校または指定養成所で2年以上学んだ人(修業または卒業見込みを含む) (4)外国で看護師学校を卒業、または外国で看護師免許を得た人で、厚生労働大臣が(1)または(2)と同等以上の知識と技能があると認めた人 看護師国家試験の受験資格について(厚生労働省HP) (5)インドネシア共和国・フィリピン共和国との協定に基づき、日本語の語学研修及び看護導入研修を受け、かつ、研修の終了後、病院において看護師の監督の下で国家資格取得を目的として就労している外国人看護師候補者で、厚生労働大臣が(1)または(2)に掲げる人と同等以上の知識及び技能を有すると認めた人(見込みの人を含む) (6)保健婦助産婦看護婦法の一部を改正する法律(昭和26年法律第147号)附則第8項に規定する人 |
試験日 | 毎年2月下旬の日曜日 (第112回試験は2023年2月12日(日)) |
試験科目 | (1)人体の構造と機能 (2)疾病の成り立ちと回復の促進 (3)健康支援と社会保障制度 (4)基礎看護学 (5)成人看護学 (6)老年看護学 (7)小児看護学 (8)母性看護学 (9)精神看護学 (10)在宅看護論及び看護の統合と実践 |
出題形式・問題数・時間 | ・マークシートによる択一方式 (四肢択一、五肢択一、五肢択二) ■午前(2時間40分) 9:50~12:30 必修問題 25問 /一般問題 65問 / 状況設定問題 30問 ■午後(2時間40分) 14:20~17:00 必修問題 25問 /一般問題 65問 / 状況設定問題 30問 |
配点 | 必修問題:1問1点×50問=50点 一般問題:1問1点×130問=130点 状況設定問題:1問2点×60問=120点〔合計300点満点〕 |
出願時期 | 11月中旬~12月上旬 |
受検料 | 5,400円 |
ホームページ | 試験の詳細は、毎年8~9月に厚生労働省から「看護師国家試験の施行」として発表されます。 厚生労働省ホームページ「看護師国家試験の施行」 |