こんにちは、四谷学院の野本です。
「教育原理」特別講義と題して、保育界の有名人(キーパーソン)をランキング形式でご紹介します。
今回は、第1位と2位の発表です。
※第3位からと日本編は受講生限定記事となっています。
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第3位~4位は「その2」
第5位~7位は「その3」
第8位~10位は「その4」
保育界の有名人(日本編)
第1位 ペスタロッチ
ペスタロッチさんは超有名人です。絶対覚えておきましょう。
キャッチフレーズは「人類の教師」です。お墓にも『人類の教師』って刻まれています。
「みんな平等に大切!」
と考えたひとで、まさに『人類の教師』と呼ばれるにふさわしい人生を送りました。保育士試験では、ペスタロッチさんの著書に関する出題がよく見られますので、キーワードとともにまとめておきます。
『隠者の夕暮』
冒頭の一節がたいへん有名です。
「玉座の上にあっても、木の葉の屋根の陰に住まっても、その本質において同じ人間」王様でも、かやぶき小屋に住む貧しい人でも、すべての人間は平等であり、大切な存在であると主張しました。
この『隠者の夕暮』はペスタロッチの代表著書で、後から紹介するルソーの『エミール』と並ぶ教育学の古典中の古典です。『リーンハルトとゲルトルート』
登場人物の貧しい夫婦の名前がタイトルになっています。物語の形式をとって、貧困から抜け出すための教育や生活の方法が書かれています『ゲルトルート児童教育法』
先ほど登場した賢い妻、ゲルトルートの名前をとった母親向けの子どもの教育の手引きです。『白鳥の歌』
幼児期に人間は形成されると考えました。
「生活が陶冶(とうや)する」という有名な言葉があります。
陶冶とは、陶器をつくること。人の性質や能力を円満に育て上げることを意味しています。生活を通じて人として立派に育つ、ということですね。『シュタンツだより』
スイスのシュタンツというところにある孤児院でペスタロッチさんが貧しい子どもと共同生活を送ったときのことを書きました。教育の実践記録といえるでしょう。
第2位 ロック
ロックさんは「白紙説」を覚えておきましょう。
白紙説
子どもは真っ白な紙と同じようなもの。これから、どんな風にも育つという考え。
ラテン語で「タブラ・ラサ」ともいいます。子どもの可能性、幼児教育の重要性に注目しているロックさんはかなり教育熱心な人物でした。
主な著作に『教育に関する考察(教育論)』があります。その教育理論は、「ジェントルマン」という新興支配階層の人々を養成するための教育理論でした。
ジェントルマンとは、上流階級の下のほうの人や内科医、法律家、聖職者など、肉体労働ではない専門的な仕事によって生計を立てる人々のことです。
もちろんロックさんもジェントルマン。医学も修めています。こちらがロックさんの肖像。見てのとおり弱々しく元気がありませんね。
実際、虚弱体質だったため、人一倍「丈夫な身体」に憧れがありました。
「健全な身体に宿る健全な精神」というキャッチフレーズも彼のものです。(おまけ)日本のロック・貝原益軒
ほぼ同じ頃、江戸時代だった日本では、同じく医者で虚弱体質だった貝原益軒(かいばら・えきけん)さんが、
「よい習慣を身に付けさせるためには幼いうちに教育するべき!」
という教育論を唱えました。
貝原益軒さんは、「日本のロック」と呼ばれています。
さて、今日はここまでです。
ペスタロッチさんは、すっごくまじめなんだけど、子どもたちに優しいおじいちゃん。
ロックさん(そして貝原益軒さんも)は、マッチョ志向の強いジェントルマンのお医者さん。
こんな風に想像しちゃいました。
皆さんはどんなイメージをもたれたでしょうか?
ご自身のイメージをふくらませてみてくださいね。
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