こんにちは、四谷学院の野本です。
今回は、保育士試験の実技試験、その中でも「言語」について解説をします。
「身振り・手振り」いわゆるジェスチャーについてもお伝えしていきます。
目次
動画でも説明
説明動画を準備しました!動画でご覧になりたい方は以下をご確認ください。
実技試験「言語」の出題内容
まずは、出題についてチェックしてみましょう。
こちらは2024年のものですが、課題が変わるほかは例年ほぼ同じです。
言語表現に関する技術
3歳児クラスの子どもに「3分間のお話」をすることを想定し、下記の1~4のお話のうち一つを選択し、子どもが集中して聴けるようなお話を行う。
求められる力:保育士として必要な基本的な声の出し方、表現上の技術、幼児に対する話し方ができること。
2.「おむすびころりん」(日本の昔話)
3.「3びきのこぶた」(イギリスの昔話)
4.「3びきのやぎのがらがらどん」(ノルウェーの昔話)
●一般的なあらすじを通して、3歳の子どもがお話の世界を楽しめるように、3分にまとめてください。
●お話の内容をイメージできるよう、適切な身振り・手振りを加えてください。
●絵本等を持つことを想定せず、お話をしてください。
注意1:お話をする際は立ってでも座ってでも構いません。
注意2:題名は開始合図のあと、一番最初に子どもに向けて言ってください。
注意3:絵本・道具(台本・人形)等の一切の使用は禁止です。
注意4:3分間は退出できません。時間はタイマーで計ります。
注意5:子どもに見立てた椅子等を前方に用意します。
注意!「身振り・手振りが必須」
2019年の試験から、
「お話の内容をイメージできるよう、適切な身振り・手振りを加えてください。」
という文言が追記されました。
こちらのブログでは、その他の変更点も合わせて紹介しています。
さて、これまでも、四谷学院では
「子どもにお話しするときは、アナウンサーのように話すのではなく、身振り・手振りを加えて、表情豊かに話しましょう」
と指導してきましたので、それが明示されたというわけですね。
「子どもにお話を聴かせる」という想定でしたから、不思議なことはありません。
「どの程度の大きさの身振り・手振りを付けるか?」
が問題になります。
ポイントはこの部分です。
お話の内容をイメージできるよう、適切な身振り・手振りを加えること。
何となくわかるような、わからないような…
「適切な」の定義は人によって異なる
あなたは普段お話をするとき、頭や手が動く方ですか?それとも静かに話す方ですか?
保育士の先生にも、色々なタイプの方がいらっしゃいますよね?
「ジェスチャーをつけなさい」
と言われると、つい
「大きな動きを入れなければならない」
と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、それは誤解です。
想像してみましょう。
手を振り、頭もグルグル動かしながら、「むかーし、むかし」と話す保育士さん・・・
きっと子供たちは、不思議そうに保育士を見つめるのではないでしょうか?
「先生、へん!」
「踊るの?」
とお話を聴くどころではなくなってしまいますよね。
お話にちぐはぐな大きなジェスチャーは、子どもがお話を聴くうえでの「邪魔」になります。
もしあなたが普段から、ジェスチャー少なめという方であれば、そこは無理をしなくてもOKです。
特に伝えたいところ、感情が高まるところ、お話の盛り上がるところだけ、ちょっと意識して身振り・手振りを入れてみるといいでしょう。
読み聞かせとは違う「素話」
すでに保育園などで働いていらっしゃる方は、普段から読み聞かせをされているかもしれません。
しかし、残念ながら、試験は読み聞かせではありません。
先ほど確認した通り、絵本や台本・シナリオ、人形やペープサートといった持ち込みは認められていません。絵本や道具を使うと「不正行為」になってしまうんです…怖いですね。
ということで、「声、表情、そしてジェスチャー」でお話を盛り上げる練習が必要です。
こうした道具を用いないでお話だけすることを「素話」とか「口演」と呼びます。
「読み聞かせ」「朗読」とは違うものであるということを、確認しましょう。
子育て中の方は人数に注意
おうちにお子さんがいたり、子育ての経験がある方は、「子どもにお話をする」ということに慣れていると思います。
さて、ここで1つ注意です!
試験では「15人程度が自分の前にいること」を想定してお話をしなくてはいけません。
おそらく皆さん、お子さんは一人から、多くても5人とかそのくらいかと思います。
15人の子どもたちを前にお話をするのは初めて!という方が圧倒的に多いのではないでしょうか?
そこで、ジェスチャーとセットで課題になるのは「声の大きさ」です。
普段から静かにお話する方については、ジェスチャー小さめ、さらに声も小さめという方、多いと思います。
「子ども15人」をイメージできるようになると、自然とジェスチャー大きめ、声も大きめになります。
まずは、15人をイメージするところからはじめましょう。
おすすめの練習法
身振り・手振りは、話し手の数だけ正解があります。
まずは「お手本」になるような動画をチェックできるといいと思います。
そしてそれを真似して練習します。
一通りできるようになったら、「撮影」してみてください。
自撮りでもいいですし、ご家族やご友人に撮ってもらってもいいと思います。
音声だけでなく、お顔やジェスチャーがわかるように全身を撮影しましょう。
そのうえで、「お手本とどう違うか?」「自分の“やってるつもり”と同じか?」をチェックしてみましょう。
もしも一人で練習するのが不安ということであれば、四谷学院の実技試験対策講座をぜひ活用してください。
添削指導オプションを追加することもできます。
こんな風に自分を動画に撮って送信すると、先生がチェックしてくれます!
個別指導ですから、実技のプロの先生からあなたの話しぶりに合わせて
「こんな意識をもってやってみましょう」
「そのジェスチャーでちょうどいいですよ」
「声をもう少し大きくしましょう」
などなど、具体的に教えてもらえるので安心です。
その後の練習もしやすくなりますね。
不合格にならない身振り・手振りのつけ方<まとめ>
ジェスチャーについてお伝えしました、
繰り返しになりますが、
身振り・手振りは、話し手の数だけ正解があります。
あなたらしさを十分に発揮できるようにしましょう。
自分で思っているよりも「控えめ」な方が多いので、120%くらいの声・ジェスチャーを意識してみてくださいね。
四谷学院では、保育士試験の実技試験対策に力を入れています。
筆記試験に合格したその勢いで、実技試験の合格を手に入れましょう!
対策講座について詳しくはホームページをご覧ください。
このブログは、四谷学院の保育士講座スタッフが書いています。
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