前の記事 » 
次の記事 » 

食品ロス対策が本格化!食品ロス削減推進法が成立

  公開日:2019/06/03
最終更新日:2020/01/06

※この記事は約4分で読めます。

こんにちは、四谷学院の林田です。

2019年5月24日に「食品ロスの削減の推進に関する法律」(略称・食品ロス削減推進法)が成立しました。
世界的にも大きくなっている「食」に関する問題。日本では「食品ロス」が課題となっています。食品ロスの削減を総合的に推進することを目的として作られたのが食品ロス削減推進法です。

食品ロスとは?

食品ロスとは、食べられるのに破棄される食品のことを言います。
売れ残りや賞味期限切れ、食べ残しなど、本来は食べられるはずの食品が、ごみとして処分されています。
日本では年間3000万トン近くの食品廃棄物がされており、まだ食べられる食品600万トン以上が毎年捨てられています。
この量は、世界全体の食糧援助量の約2倍ということを、ご存知でしょうか?

また、世界のフードロスによって排出される温室効果ガスの量は36億トンと言われており、これは世界の温室効果ガス排出量の約8%になります。(※ 国連食糧農業機関(FAO)2015年より)
世界においても、食品ロスはすでに見過ごすことのできない大きな問題となっています。

関連する法律や運動

食品ロス削減国民運動(NO-FOODLOSS PROJECT)

食品ロスはフードロス(FOODLOSS)とも呼ばれており、国をあげて食品ロスを減らす運動が展開されています。

食品リサイクル法

農林水産省では、環境に配慮しながら、食品産業の底上げ・振興に取り組んでいます。
食品リサイクル法に沿って、食品循環資源の再生利用等の基本的方針を示し、再生利用等の量に関する数値目標等を定めています。

農林水産省

フードバンク

「フードバンク」は、食品企業の製造工程で発生するいわゆるB級品(規格外品など)を引き取り、福祉施設等へ無料で提供しています。
包装が破けてしまったり過剰在庫だったり、あるいは印字ミスといった、品質とは関係のない理由で破棄されてしまう食品を救うことができます。

(参考)セカンドハーベストジャパン

フードロス・チャレンジ・プロジェクト

フードロス・チャレンジ・プロジェクトでは、
もてあましている食材”を持ち寄り、みんなでおいしく変身させる「サルベージ・パーティー」
ごちそうとぼうさい(ご馳走と防災)を組み合わせた「ごちぼう」
子どもにもわかりやすく食品ロスを伝える、ゲーム形式のワークショップ教材もったいない鬼ごっこ
などなど、おもしろい試みがたくさん紹介されています。

賞味期限と消費期限

日本の食品ロスのうち、およそ半分が家庭から出るものです。
「恵方巻き問題」など、お店や工場から出る食品ロスが圧倒的に多い印象があるかもしれませんが、実は「家庭の食品ロス」が約半分です。
わざわざ買ったものをなぜ捨ててしまうのか…その理由の1つが「賞味期限」と「消費期限」の誤解にあるかもしれません。

消費期限とは

消費期限は、お弁当や洋生菓子など、長く保存ができない食品に表示されています。未開封の状態で表示されている保存方法に従って保存した場合の期限を指します。

賞味期限とは

賞味期限は、おいしさの保証期限を示します。賞味期限を過ぎても、すぐに腐ってしまう、食べられなくなる、というわけではありません!
これが消費期限との大きな違いです。

(参照)農林水産省「消費期限と賞味期限」

さて、質問です。
スーパーで牛乳やジュース、ヨーグルトなどを買うとき、
日付が遠いものを、棚の奥から引き出して買ったことはありませんか?

実はこの行為が、店舗での廃棄物を増やしているかもしれません。
また家庭で食品ロスが出てしまう理由になっているかもしれません。

購入したものは、「すぐに食べる、飲む」という意識をもって、無駄をなくしましょう。

子どもたちに、美しい地球を残したい
そう考えるすべての方へ

 

前の記事 » 
次の記事 » 

 

  環境を学ぶ  

 

感想をお寄せください

個別のお返事はいたしかねますが、いただいたコメントは全て拝見しております。いただいた内容はメルマガやブログでご紹介させていただくことがございます。掲載不可の場合はその旨をご記入ください。
お問い合わせはお電話(0120-428022)、またはホームページから承っております。

このページの先頭へ