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こんにちは、四谷学院の夏目です。

心理学の分野では「学習」に関連して、「馴化(じゅんか)」「順応(じゅんのう)」という言葉が出てきます。
似ているようでちょっと違う、この2つの違いについて見ていきましょう。

古典的条件づけとオペラント条件づけ、違いを説明できますか?

順応とは

「順応」(adaptation)は、目や耳といった感覚器レベルで起こる反応の低下です。

例:
「きつい匂いをかぎ続けるうち、あまり匂いを感じなくなる」
「明かりを見つめ続けた後、視野の一部に何も見えない部分が出来る」

刺激により、感覚器の感覚神経細胞が興奮し続け、疲労してそれ以上興奮することが出来ない状態をいいます。
閾は刺激を受ける回数とともに増大していきます。

馴化とは

「馴化」(habituation)は、脳・中枢のレベルで起こる反応の低下です。
順応より高次といえるでしょう。

例:
「大きな花火の音を聞き、最初は驚くが、短期間のうちに繰り返し鳴っていると、次第に毎回の音にびっくりすることが減っていく。」

最初は「大きな音=危険」と思っていたものが、「大きな音=危険ではない」と学習されたことにより、驚かなくなったのです。

馴化では、身体的に刺激を知覚し、それに反応することが出来るけれども、反応する必要が無いことを学習したために、反応が低下するということです。

順応と異なり、刺激を受ける回数とともに閾が上昇するわけではなく、同じ強度の別の刺激に対しては再び反応を生じます(脱馴化)。また、刺激が提示されなくなって長時間経つと自然に回復します。馴化の速度は刺激の頻度が高いほど速く、強度が強いほど遅くなります。

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