こんにちは、四谷学院宅建講座の甲斐です。
今回は、令和4年(2022年)9月に財務省が公表した年次別法人企業統計調査(令和3年度)を見ていきます。
年次別法人企業統計調査に関しては、前年度との比較だけではなく、直近5年度分の数値を知っていないと解答できない問題もあります。
しかし、正確な数値を知っておくことまでは要求されませんので、大まかな数値の変動を把握しておきましょう。
あわせて、令和5年(2023年)6月に国土交通省が公表した令和5年版国土交通白書の中から、直近の宅建試験での出題が多い宅地建物取引業者数についても見ていきます。
その他の統計情報については、下記のページをあわせてご参照ください。
法人企業統計調査とは何か
法人企業統計調査とは、わが国の営利法人等(主に株式会社)の企業活動の実態を把握するための調査のことで、毎年9月頃に公表されています。
宅建試験で出題されるのは、前年に公表された年次別調査であるため、令和5年度の宅建試験では、令和4年9月に公表された「年次別法人企業統計調査(令和3年度)」から出題されます。
宅建試験では、主に不動産業について、売上高、経常利益、営業利益、売上高経常利益率が出題されています。
令和4年度の宅建試験では出題されませんでしたが、令和3年度(10月)の宅建試験では営業利益が出題されています。
【令和3年度(10月) 問48 肢4】
年次別法人企業統計調査(令和元年度。令和2年10月公表)によれば、令和元年度における不動産業の営業利益は約5兆円を超え、前年度を上回った。
令和3年度の不動産業の売上高
令和3年度の不動産業の売上高は48兆5,822億円であり、前年度(44兆3,182億円)と比べて9.6%の増加でした。
令和3年度の不動産業の経常利益
令和3年度の不動産業の経常利益は6兆580億円であり、前年度(5兆3,542億円)と比べて13.1%の増加でした。
令和3年度の不動産業の営業利益
令和3年度の不動産業の営業利益は5兆3,686億円であり、前年度(4兆5,058億円)と比べて19.1%の増加でした。
令和3年度の不動産業の売上高経常利益率
令和3年度の不動産業の売上高経常利益率は12.5%であり、前年度(12.1%)から上昇しました。
直近5年度の売上高経常利益率は、すべて10%以上となっています。
令和3年度末の宅地建物取引業者数
令和5年版国土交通白書によると、令和3年度末(令和4年3月末)現在の宅地建物取引業者数は128,597業者であって、8年連続の増加です。
宅地建物取引業者数が12万8,000業者を超えていることを押さえておきましょう。
令和4年度の宅建試験では出題されませんでしたが、令和3年度(12月)の宅建試験では宅地建物取引業者数が出題されています。
【令和3年度(12月) 問48 肢1】
令和 3年版国土交通白書(令和3年6月公表)によれば、宅地建物取引業者数は、令和元年度末において10万業者を下回っている。
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