こんにちは、四谷学院の夏目です。
このページでは「ロールシャッハ・テスト」について解説します。
ロールシャッハ・テストとは
ロールシャッハ・テストは、スイスの精神科医ヘルマン・ロールシャッハ氏によって、1921年に考案されたパーソナリティ・テスト(性格検査)の1つです。
被験者にインクのしみを見せて「何に見えるか?」を答えてもらいます。
心理検査の「投影法(投映法)」の代表的なものの1つであることも押さえておくとよいでしょう。
投影法の特徴として、結果の解釈にあたっては「検査を行う人の主観が入ることが避けられない」ということがあります。そのために、検査者に熟練が要求されます。
ロールシャッハ・テストの具体的な手順
ロールシャッハテストには、「反応段階」と「質問段階」があります。
10枚の図版それぞれに対して、被験者に見えたものを言ってもらう反応段階の後、その反応を記号化するために質問を行います。そして、その反応の理由についてスコアリング(採点)をしていきます。
たとえば、被験者から理由として「形」と「色」の2つが挙げられていたときに、「どちらがより大きな理由であるのか」ということを、検査者が判断する必要があります。
最低限の質問で、被験者にとって「どちらが大きな理由になっているのか」ということを判断するのに、検査者の主観を完全に排除することはできません。そのため、主観が入ること自体は仕方ないとされています。
それでも極力主観を排除することが必要です。
ですから、適切に被験者の反応を理解するためには、熟練が必須と言えるでしょう。
ロールシャッハ・テストは占いではない
ロールシャッハ・テストは、「何に見えるか?」「なぜそう見えるのか?」を被験者に答えてもらうという形を取ります。
そのため、被験者は<ウソ>をつくことも<演じる>こともできます。
また、ロールシャッハ・テストの結果が絶対であるとは限りません。
そのときの気分や体調(緊張やリラックス度合い、心配事がある、暑い、寒いなど)によっても答えは変わってくることもあります。
そのため、いくつの心理検査を組み合わせて実施する「テストバッテリー」を行うことがあります。
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