こんにちは、四谷学院の夏目です。
この記事では、グループ・カウンセリングについて解説します。
グループ・カウンセリングの定義
グループ・カウンセリングは、グループ、つまり複数のクライエントが集まって行うカウンセリングのことです。
1対1で行う個人カウンセリングと異なり、クライエントはグループの他のメンバーとかかわることになります。
こうした人間関係の中で、グループのもつ作用によって、自分を理解したり、行動を変えたりすることを目指していきます。
さまざまなグループ・カウンセリング
グループの持つ作用を活かそうとする試みは、色々な領域のカウンセリングにみられます。
もっとも有名なのは、ロジャーズによる「エンカウンター・グループ」です。
エンカウンター・グループは、リーダー(ファシリテーター)と参加者複数名から成るグループです。
グループでの活動(合宿など)を通じて、自己や他者を理解し、他者との親密な関係を体験することを目的とします。
そのほかにも、他者とのかかわり方を学ぶ「ソーシャルスキル・トレーニング」「アサーション・トレーニング」でも、グループによる訓練を取り入れています。
認知行動療法や自律訓練法をグループで行う「集団認知行動療法」「集団自律訓練法」といったものもあります。
クライエントたちが即興劇を行う「心理劇(サイコドラマ)」のような方法も、やはりグループのもつ作用に期待したものといえるでしょう。
グループ療法のメリットとデメリット
グループ・カウンセリングは、熟練者が行えば、個人カウンセリング以上の効果が得られることが多くみられます。
また、個人カウンセリングよりも個々にかかる時間は少ない、つまり効率的であるという利点もあります。
一方で、個人カウンセリングでは、カウンセラーとの信頼関係によって個人的な話、深い対話ができるのですが、グループ・カウンセリングでは、他のメンバーの手前、個人的な開示のしにくさがあります。
グループ・カウンセリングと個人カウンセリングのどちらが優れているというわけではありません。
たとえば塾や予備校でも、クラス授業にはその良さがあり、1対1の個別指導にはまた別の良さがある、というのと同じです。
個人の適性や解決したい問題によって、どちらを選択するかを決めていきます。
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