こんにちは、四谷学院の夏目です。
この記事では、「モラトリアム」について解説します。
モラトリアムとは
モラトリアム(moratorium)とは、そもそも「一時停止」「猶予期間」というような意味があります。
学術的用語としての「モラトリアム」は、エリクソンが提唱した発達心理学の言葉で、子どもと大人の境目において、「大人の領域に踏み込めずにうろうろしている状態」を指します。
発達の面からいえば、アイデンティティを見つけるための期間という役割があるといえます。
現代のモラトリアム
「モラトリアム」という言葉は、最近になって一般にも広く知られるようになりました。
広くとらえれば、「やることが見つからないから、大学を卒業したら、とりあえず大学院へいこう」というのもモラトリアムの1つです。
昔もモラトリアムは存在したと考えられますが、現代では比較にならないくらい増えているといえるでしょう。
それによって、自分の人生や生き方をより深く考えることができるということはメリットかもしれませんが、それが許容されすぎることにより、いわゆるニートに代表されるような、自立に問題を抱えたままで年を重ねる人が増えているという点では、昔と比べて青年期以降の発達のプロセスが変わってきているといえます。
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