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こんにちは、四谷学院の林田です。

「こども環境管理士講座」では、農業についてもテキストで扱います。
この記事では、自然を守る農林業の考え方について受講生からいただいた質問に対する指導員の先生からの解説をご紹介します。

農林業は自然を守る産業か?

農林業は、生物資源を直接的に利用する産業です。
そのためか、農業や林業は自然を守る産業と誤解されています。

農業や林業は、基本的にそこに本来あった自然を壊して農地・林地としたうえで、農業や林業を生産する産業です。
戦後、特に1960年代以降、生産効率の向上を目指し、用水路は上水道のようにパイプライン化され、排水路は二面張り、三面張りのコンクリート水路へと変えられていきました。
水田の地下数十cmのところに暗渠排水のためのパイプが敷き詰められ、水田を畑としても利用できるような工事も進められました。

こうした農業土木事業によって、水田やその周辺の土の水路などに生息している多くの生き物は、田園にすみ続けることができなくなりました。
さらに、化学合成農薬の使用などによって、カエルやドジョウなどこれらの餌にしているサギやトキ、コウノトリなど多くの野生の生き物が、各地で絶滅に追われることになりました。
化学合成肥料の過剰な使用は、土壌養分の欠乏や地下水の汚染などを招いています。

土壌の劣化による影響

こうした一連の変化により、日本でも農業の土地でもある土壌の劣化(浸食)が進んでいます。
このように、これまでの農業は、土壌の浸食や汚染によって、多くの野生の生き物の絶滅、水の汚染など、持続可能な発展の基盤である自然生態系を壊してきました。
ですから、持続可能な経済における農業には、

1つ目は、生産性が低く、当面利用見込みない農地は、計画的に自然に戻すこと
2つ目は、自然と共存した持続可能な農業を行うこと
3つ目は、地産地消をすすめること

などが、対策としてあります。

 子ども達のために豊かな自然を残したい。 

そのために何ができるだろう?
「環境」について学んでみませんか?