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債権法改正のポイント〔第02回〕~詐欺・錯誤の改正を押さえよう~

  公開日:2019/12/12

※この記事は約3分で読めます。

こんにちは、四谷学院宅建講座の甲斐です。
2020年度(令和2年度)の宅建試験では、債権法改正・相続法改正という民法の大改正が出題内容に含まれます。
このブログでは、債権法改正についての重要ポイントを紹介していきますが、今回は「意思表示」に関する改正の重要ポイントを見ていきましょう。
特に詐欺および錯誤について大きな改正が行われていますので、これらに焦点をあてていきます。

なお、こちらも参考にしてください。

債権法改正のポイント〔第01回〕~債権法改正の全体像を押さえよう~

「詐欺」ポイントは無過失が追加されたこと

詐欺については、第三者による詐欺(下図参照)による場合の相手方や、詐欺による意思表示の後に登場した第三者が保護されるための要件が、善意から善意無過失へと変わりました(民法96条2項、同条3項)。

つまり、相手方や第三者は、自分が保護されるために、善意だけでなく無過失まで必要になったことから、保護される範囲が狭くなりました。
反対に、詐欺による意思表示をした者は、相手方や第三者が善意でも有過失であれば、詐欺による意思表示の取消しを対抗できることから、保護される範囲が広くなりました。
一般に詐欺による意思表示をする者は、企業などの事業者と取引をする消費者が多いことから、この改正は「消費者の保護」を指向しているということができます。

「錯誤」ポイントは取消事由に変わったこと

錯誤については、改正前の民法では当然に無効である(無効事由)となっていましたが、債権法改正で取り消すことができる(取消事由)に変わりました(民法95条1項)。
無効事由から取消事由に変わることで、以下の表のように、錯誤を主張できる人(主張権者)や期間(主張期間)などが制限されます。

錯誤についてのもう1つのポイントは、改正前の民法にはなかった規定が追加されていることです。
その1つは、錯誤による意思表示をした者(表意者)に重過失があっても錯誤取消しができる例外的な場合が、以下のように①②の2つ規定されたことです。
少しレベルの高い内容ですので、最初に学習する段階では「表意者に重過失があっても錯誤取消しができる例外がある」ということを頭に入れておけばよいでしょう。

民法96条3項
錯誤が表意者の重大な過失によるものであった場合には、次に掲げる場合を除き、第1項の規定による意思表示の取消しをすることができない。
①相手方が表意者に錯誤があることを知り、又は重大な過失によって知らなかったとき。
②相手方が表意者と同一の錯誤に陥っていたとき。

さらにもう1つは、第三者を保護する規定が追加されたことです。
善意無過失の第三者を保護する点では、先ほど見てきた詐欺と同じですね。

民法96条4項
第1項の規定による意思表示の取消しは、善意でかつ過失がない第三者に対抗することができない。

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