こんにちは、四谷学院の夏目です。
この記事では、「大人のチック症」について解説していきます。
チック症の定義
チック症(チック)とは、ある限局した一定の筋肉群に、突発的、無目的に、しかも不随意に急速な運動や発声が起きることをいいます。
小児期から青年期に多く、子どものおよそ10~20%にみられるとも言われています。珍しい症状ではありません。
チック症の種類
■単純性音声チック
意味のない咳払い、鼻を鳴らす、舌打ちをする、「アッ」「エッ」などの意味のない発声、など
■複雑性音声チック
汚い言葉・文句を口にする、耳に入った言葉を繰り返す、独り言が続く、など。
【運動チック】
■単純性運動チック
不自然に多いまばたき、意味もなく首を振る・かしげる、意味もなく顔をしかめる、口を歪める、など。
■複雑性運動チック
近くにあるモノに触れる、蹴る、飛び跳ねる、足をくねくねする、手を動かす、など。
これらはストレスに関連した障害にみられる一種の症状ですが、この症状が固定・慢性化して激症化するとチック症と診断されます。
大人のチック症とその原因
小児期のチック症は、一過性のものが多く、大人になって自然に消えるということがよくあります。
大人のチック症の原因は様々ですが、小児期のチック症が継続し重症化したり、あるいは再発というケースもあります。ほかの病気や後遺症が原因となることがあります。
大人のチック症に受診は必要か?
単なる「クセ」と見分けがつきにくいので、なかなか「チック症」である診断がされにくく、自覚はもちろん周囲も気付きにくい疾病です。
「ヘンな癖があるな」
くらいにしか、周囲の人も感じない場合もあるでしょう。
そのため、「チック症」は必ずしも受診が必要な疾病ではありません。
しかし、「おかしなクセのために、生活や人間関係に支障が出てしまう」ということであれば、早めに受診してみるとよいでしょう。
トゥレット症候群とは?
トゥレット症候群は、チック症の重症型で、慢性多発性のものを指します。
多種類のチックを併発し、更に1年以上続いているなど、慢性化している場合は、「チック症」ではなく「トゥレット症候群」と診断されます。
フランスの神経科医ジル・ド・ラ・トゥレットによって1885年に報告されました。
そこで、彼の名前をとり、「トゥレット症候群」「トゥレット障害」などと呼ばれます。
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