こんにちは、四谷学院です。
臨床心理士の活躍現場では、「自助グループ」という言葉がよく登場します。
この記事では、自助グループについて解説します。
自助グループとは
自助グループとは、「セルフヘルプグループ」とも言われます。
一般的に、問題を抱える当事者同士が集まり、その問題を分かち合い乗り越えようとする自発的な集まりのことを指します。
具体的には、心身障害や慢性疾病、アルコールや薬物の依存症、被虐待体験など、何かしらの生活課題や問題を抱えた人やその家族のグループです。
自助グループへの臨床心理士の関わり方
自助グループの種類は様々です。
「自助グループは当事者の自主的な集まりなので、臨床心理士などはあまり介入しない」というイメージを持っている方も多いかもしれません。
しかし実際は、メンバーが自主的に集まるという場合もあれば、病院や施設などにおいて専門家が主導して場をつくる場合もあります。
後者の場合も多く、臨床心理士は、グループ内での話し合いや分かち合いを促す「ファシリテーター」としてかかわりをもちます。
ファシリテーターとは
「ファシリテート(facilitate)」は英語で、「容易にする」「促進する」という意味があります。
セッティングや進行のほか、話しやすい雰囲気づくりりなども大切な役割です。
ファシリテーターとは、進行役と理解しましょう。
「カウンセラー」などの役割を担う臨床心理士ですが、グループの中で互いにお話しなどするグループワークのなかでは、あくまで進行・促進するだけ。
グループのメンバーの一員として参加するというのが特徴の1つです。
研究計画書において「自助グループ」を取りあげる場合
臨床心理士指定大学院の入試の際には、「研究計画書」の提出が必要です。
そのため、自助グループやグループワークを主なテーマとして扱う場合には、実際に「自助グループ」などの協力を得ることを前提とした研究計画を作成することになります。
その場合には、
・グループに対する質問紙が研究において不可欠であることを示すこと
この2つが重要です。
デリケートな問題を扱いますから、研究に協力してくれるグループを探し、研究の趣旨を説明の上、協力を得られるよう努力が必要となります。
四谷学院では、トータルな入試対策に向けてバックアップができる通信講座をご準備しております。
筆記試験対策のほか、「研究計画書」の作成方針についてもしっかりサポートいたします。
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