こんにちは、四谷学院の夏目です。
この記事では、国際疾病分類(ICD)について解説します。
国際疾病分類(ICD)とは
国際疾病分類(ICD)は、世界保健機関 (WHO)が国際的に統一した疾病・傷害および死因の統計分類の体系のことです。
つまり、WHO加盟国が共通して用いることができる国際的な疾病分類です。
日本ももちろん加盟国ですので、疾病に関する公的な統計などは全て国際疾病分類(ICD)に基づいて行われます。医療機関や行政機関においても国際疾病分類(ICD)による疾病分類コードが必要です。
DSMとの違いは?
分類や診断基準として「DSM」をよく耳にするかと思います。DSMはアメリカ精神医学会による分類です。国際的なコンセンサスに基づくものではありませんが、できるだけICDと整合するように構成されており、日本をはじめ世界各国で用いられています。
また、ICDがすべての疾病を含むのに対して、DSMは精神疾患のみに関する疾病分類と診断基準です。
診断においてはある意味ダブル・スタンダードではありますが、どちらを使用するかは各医療機関や医師によって異なります。
国際的にはICDがスタンダードであり、また上述の通り、正式な行政文書に診断名を記載する際にはICDコードが必要なので、診断の意味を深くとらえつつ、状況に応じて使い分けられています。
最新のデータは?
国際疾病分類(ICD)も、DSMと同じようにさらなる研究や再調査が行われて改訂が行われています。最新は「ICD-11」です。
ICD-11はいくつかの項目が追加されるなどの修正がありますが、正式には2020年5月のWHO総会で承認され、それから日本でも翻訳作業が始まりす。
日本版が公布されるのはさらに2~3年後くらいになりますから、影響が出るのはまだ先になりそうです。
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