こんにちは、四谷学院の後藤です。
2020年は、オリンピックイヤーですね。
新しい国立競技場も無事に出来上がりまして、ちょっと心配していた私もホッと一息です。
オリンピックには海外の方がたくさん日本にいらっしゃいますね。
そんな中で、日本の世界の誇る文化をぜひとも紹介したいところです。
そして、私が紹介したいのはズバリ「筆ペン」です。
「え?書道じゃないのか?」「筆じゃないの?」
という、ツッコミをいただきそうですが、現代の日本だからこそ「筆ペン」です。
携帯できてすぐに使える筆
ご自宅でゆっくりできる時などは、墨をすって、筆を用意して・・・というのもよいのですが、例えばカフェでちょっとおしゃべり・・なんて時には、「書道」や「筆」のプレゼンテーションはちょっと大変ですよね。色々と準備も面倒です。
でも、「筆ペン」ならば、鉛筆やボールペンのように気軽に持ち運べてとても便利です。
昔の筆ペン?「矢立て」
昔から日本では「筆」が使われていたのですが、外出先ではどうしていたんだろう?と不思議に思いませんか?
ちゃんと、ありました、携帯用の筆墨セット!
携帯用筆&墨のことを「矢立て」と言います。
しかし・・・これはなかなかレアアイテムになってしまいました。今や入手困難です。
かっこいいですし、私も欲しいのですけれど、現代の日本では筆ペンの方が圧倒的にポピュラーですよね。
せっかくですから、矢立について調べてみました。
携帯用筆記用具である。墨壺に筆を入れる管をつけて一個の用具とし、携帯の便利を図ったものである。墨壺にモグサなどを入れて墨汁をしみこませ、こぼれないように工夫してある。鎌倉時代には、“えびらの矢立”などと呼び武士がえびらに入れて持ち歩いた。江戸時代には墨壺が丸くなり、腰に差して歩くのに便利になった。真鍮製・赤銅製・陶製などがある。この写真の矢立は真鍮製で寸法が刻まれている。生活の知恵がうかがえる。原寸: 管の長さ20㎝,墨壺直径3㎝横須賀市教育情報センター
解説に出てくる「えびら(箙)」とは、矢を入れて肩や腰に掛けて携帯するための入れ物のことです。矢筒とも呼びますよね。
なので、筆&墨なのに「矢」という字が入っているのでしょうか、想像が膨らみます。
また、まっすぐな柄の部分には寸法が刻まれている、つまり、定規のように測れるようになっていたのですね。いったい何を測ったんでしょうか?気になります・・・
筆文字で喜んでもらおう!
海外の方に、筆で書いてあげると喜んでいただけるもの、それは「お名前」です。
漢字やひらがなで書いてあげるととっても喜んでもらえますよ!
特に「漢字」は、外国人に人気がとてもあるそうです。
漢字のあのカクカクした線が色々あってつながっている感じ(?)が「アートなんだ!」と熱く語る方もいらっしゃいます。
有名人の方がTシャツやタトゥーに漢字を選んだということも、かなり影響が大きかったのかもしれません。ファッションにもかなり取り入れられているようですね。
せっかくなので、漢字で書く場合には、「漢字の意味」も説明してあげることができたら満点ですね。
個人的には、ひらがなの柔らかな曲線だったり、カタカナのちょっとポップなイメージも大好きです。よく考えてみれば3種類もの文字を操る日本語ってすごく難しいのかもしれませんね(もはや全く意識できませんが!)。
あなたも日本代表!
もしも海外の方に日本語で筆文字を書いてあげる機会があった時には、せっかくですから、美しい字で書いて差し上げたいものです。
というのも、
<きれいな扇子に、オリエンタルな文字>
というアート感覚で、インテリアとしても好まれるためです。ですから単なる記念品としてではなく、目を楽しませてくれるものとしてご自宅に飾ってくださる方、結構多いんですって!
アート作品として飾ってる自分の書いた字、もしも日本語がわかる方が見て
「え~~下手だなあ」
なんて思われたら、恥ずかしいですよね?
達筆とはいかないまでも、丁寧に、そして書き慣れた字を書けるとかっこいいと思います。
オリンピック同様「日本代表」として、素敵な筆文字を書いてあげましょう!
社会人としてのたしなみとして、そして日本人の教養として、
あなたも筆ペン字を始めてみませんか?