こんにちは、四谷学院の後藤です。
「子ども漢字書き方講座」の受講生の保護者の方から、「学習のペース」についてよくご質問をいただきます。
今回は、学習の進め方について具体的にお話します。
子どものペースに合わせると言っても…
子供向けの学習指導について、ネットや書籍などでは
「お子様自身のペースに合わせて進めましょう」
という指導をよく見かけます。
確かに、本人のペースは大切ですよね。
小学校中高学年にもなると、
「自分のことは自分で判断したい」
という自我も発達しますので、おうちの方が押し付けるやり方ではなかなかうまく行かないことも多いでしょう。
しかし、大人と違って「できない」という思い込みや、テレビやゲームなどの遊びの誘惑に勝てず、「勉強・練習したくない」という気持ちに流されがちです。
では、保護者は子どもにとって最適な学習ペースを、どうしたら把握できるでしょうか?
子どもの性格に着目
「ボクはこのペースで進めたい」
と言うお子様もいらっしゃると思います。
これでうまく行けば、もちろんOKです。こどもの意思を尊重するのは大事なことですね。
しかし、こどもに100%任せてみた場合、保護者から見れば「ゆっくり過ぎる!」というケースがほとんどです。
そのために、お子様の勉強を見ているときに、
「もっと早くやりなさい!」
「マジメにやりなさい!」
「そんなこともわからないの?」
「どうしてできないの!」
ついつい、不機嫌な声を出してしまったり、叱ってしまったりすることもありますよね?
すると当然、お子様も不機嫌になって
「もう、いい!!」
と勉強しなくなる・・・
こんな悪循環になってしまいます。
小学生では、本人が「自分のペース100%を把握できる」ということは、なかなか難しいと思います。
そこで、「子どものペース」ではなくて、「子どもの性格」に合わせてみましょう。
勉強を嫌いにさせないことが大事
まずはお子様の性格を分析してみましょう。
四谷学院の予備校では担任制を採用しています。
それは、生徒一人ひとりの性格に合わせて学習アドバイスを行うため。
たとえば、マイペースの生徒と、周りの影響を受けやすい生徒では、伝えるべきアドバイスは異なります。
生徒一人ひとりにピッタリのアドバイスができれば、効果的に学習が進むというのは言うまでもありません。
ストレスなく学習
家庭学習、漢字学習でも同じことが言えます。
学習のペースはあくまでも「目安」です。どんどん進むお子様もいれば、コツコツと積み上げるタイプのお子様もいます。
標準学習期間は、正直なところあってないようなもの。
性格と合致しない学習法を続けると、お子様にも、そしておうちの方にもストレスがかかります。
本来、おもしろいはずの「学び」そのものが、嫌なモノになってしまいます。
そもそも「学ぶ」ということは楽しいことなんです。わかることが増えると、可能性が広がることは、うれしいことですね。新しいことがわかると人に話したくなったり、もっと高みを目指したくなったり・・・
そして、新しいことに対する免疫ができるから、恐れずに、未知の世界に飛び込んでいける子どもに育つのです。
四谷学院では、『勉強を嫌いにさせない』ということを、第一に考えています。
勉強へのアプローチ、お子様はどのタイプ?
色々な性格、学習タイプがあります。
一例をご紹介しましょう。
- 「目の前に課題があると燃えるタイプだ」
- 「マイペースにコツコツ進めることに安心感を覚える」
- 「やる気のある時とない時の差が大きい」
- 「とにかく漢字にアレルギーがある」
- 「人と比べられることを嫌がる」
- 「エンジンが掛かるまでに時間がかかる」
- 「理屈を説明すると納得して前に進める」
などなど。
たとえば・・・
負けず嫌いなお子様の場合は、課題をやや高めに設定するほうが伸びやすくなります。
一方で、プレッシャーに弱いタイプの場合には、少し余裕をもって進めることで安心し、継続によって自信を得ます。
やる気にムラがある場合には、やる気のないときにはうるさく言わず、盛り上がっている時に進めていきましょう。
成功体験を得ることで、気持ちの切替が上手になっていきます。
お子様のことを一番よく知っているのがおうちの方だと思います。
よく観察してあげて、お子様の性格にあった方法で学習を進めていきましょう。
四谷学院の通信講座でも担任制を採用しています。
通信講座でも、お子様一人ひとりに担任の先生がつきます。
質問制度も充実!メール、FAX、郵送(添削課題に同梱もOK!)で受け付けています。
さらに、ご本人、そして保護者の方からのご質問に回数制限を設けていません。
気軽に何度でもご質問いただけます。
学習の内容だけでなく、進め方やアドバイスのしかたなども、ぜひ担任にご相談ください!
何度も書かせない漢字・書き方学習
漢字学習の王道として、何度も繰り返し書くということを聞くことが多いと思います。確かに、漢字を「覚える」時には有効かもしれません。
でも、考えてみてください。
特にお子様の場合、10回同じ漢字を書いているとすぐに飽きてしまいます。大人だって、飽きますよね。私なんかは10回も書けませんでした。最後のマスにはきちっとした最高の字が書けると思いきや…練習した中でも最も適当に書いた字になっちゃいます。
正しくえんぴつを持てていなかったので、手も痛くなるから、余計に下手な字になってしまいました。
「私もそうだった・・」
と思い出す大人の方、多いと思います!(断言)
「きれいに書く」「正しく書く」ためには、数をこなすよりもよい方法があります。
それは
よく観察して、書くこと
そのためには、ゆっくり書くことが大事です。ゆっくり書くためには、「大きく書く」のです。小さく書くとスピードが上がりますが、大きく書く場合は自然とスピードが遅くなりますね。
四谷学院のペン字テキストのマス目は特大です。
四谷学院のテキストの場合、練習用のマス目は小学校低学年の漢字ノートのマス目と同程度のサイズです。
しかも、大人向けの教材も、子ども向けの教材も、特大サイズのマス目で練習します。だから、観察しやすいし、ごまかしがきかないんです!
「え?こんなに大きく書くの?」
「え?たった3回くらいでいいの?」
と驚かれることも多い、このテキスト。
でも、何も考えずに10回書くよりも、よく観察してゆっくり3回書く方が、ずっと身につきますよ。
進捗が目に見える
どんどん進むにしても、コツコツ積み上げるにしても
「終わった!がんばった!」を感じることは大事です。
では、テキストで学習する場合と、プリントで学習する場合、どちらが達成感を得やすいでしょうか?
・
・
答えは「プリント」です。
なぜプリント教材の方が達成感を感じやすいのかといえば、「目の前にあるものが終わる」からです。
テキストの場合、常に「終わっていないもの」が目に入ります。
そのため「まだこれだけ残っている・・・」とネガティブに感じてしまう方もいます。
プリントの場合、「今日は2枚」と決めたらそれだけ机に置きます。
そして書き込んで終わったらファイリング。
つまり「目の前からなくなる」ので、ネガティブにはなりません。
しかも、ファイルの中には「終わったもの」がとじられているので、
スタートしてから今日までの「がんばった証拠」が目に見えるのです。
ぜひ保護者の方には定期的に、「ファイルチェック&がんばりを認める」というのをやっていただければと思います。
「えらいね」「すごいね」と漠然と褒めるのではなく、
「●●枚もやったんだ」「ファイルが重いね」など、努力を「承認」することが重要です。
具体的な成果をお子様に意識させるとよいでしょう。
四谷学院の「正しく書くきれいに書く子ども漢字書き方通信講座」について、くわしくはホームページをチェックしてくださいね。
受講前のご相談も受け付けています。