こんにちは、ペン字マニアの石田です。
春休みの前倒しで、小学生をはじめ、学生の皆さんは長いお休みになっていますね。ご家族の方も大変な毎日を送られているのではないでしょうか?
今回は、ひと月もの休校の期間中におすすめの家庭学習として「ペン字」をご紹介します。特に小学生にオススメです!!
「え~ペン字?つまんなそう・・」と思っとあなた!もしかして、それは「やり方」が違っているのかもしれません!!!
筆記用具だけ!手軽に始められる
ペン字の良さは、鉛筆やボールペンと言った筆記具だけあれば、簡単に始めることができるという点です。筆の場合には、半紙やら墨やら筆やら、意外と準備するものが多く、また結構汚れちゃいますよね。その点、ペン字いわば「硬筆」や「書き方」は準備が簡単です。とりあえず、テーブル、紙、鉛筆だけあれば、いつでも準備オーケイです。
とはいえ、ただそれだけではつまらないですよね。
そこで、お気に入りのえんぴつやボールペン、ノートなどを準備するのもおすすめです。
「これを使うと気分があがる!」
「大好きなキャラクターのえんぴつ!」
という風に、道具にもこだわってみてはいかがでしょうか?
ちなみに・・・ヨーロッパでは、お子さんも万年筆を使います。
「子どもが万年筆!?」とびっくりするかもしれませんね。インクの漏れやペン先の角度など注意事項もある万年筆ですが、小さいころから親しむことで、大人になった時には「愛用の万年筆」を持つことになるんです。ちょっと素敵ですよね。詳しくは以下の記事を参考になさってくださいね。
工夫ポイント!「お手本」の選び方
筆記具のほかに必要なのがお手本です。
もちろん、国語の教科書や書写(書き方)の教科書でもOKですが、ちょっとだけ工夫してみるとよいでしょう。
たとえば、「好きな文章を書く」。
何でもいいと思います。
題材は自分の自由に選べた方が、書く方の力も入りますよね?
「自由すぎる書道展」をご存じでしょうか?
▼弘前経済新聞「自由すぎる書道展」
https://hirosaki.keizai.biz/headline/1407/
「桜風書道教室作品展」は、今年10年目の開催だそうですが、題材が非常に自由なんです。小学1年生から高校2年生までの生徒さんの作品ですが、これが書道の枠にはまらない、とても素敵な題材なんです。
詳しくは、上記の記事を参考にしていただくとして・・・
「これ、やってみたい!」
と思いませんでしたか?
どうしても堅苦しく考えがちですが、「自分の好きな文章、文字を選ぶ」ことが出来れば、より一層、きれいに書く、正しく書くという気持ちがわいてくるはずです。
練習例
1つ、成功例をご紹介しましょう。
私の姪っ子は、『カタカナがきれいに書けないと、漢字もきれいに書けないよ』という言葉に大きな感銘を受け(笑)、ものすっごくカタカナに力を入れて練習をするようになりました。
しかし、順番に練習するのはどうもつまらない。
と言うことで・・・・
プ〇キュアの名前で練習しました。
ご存知ですか?プリ〇ュアって全部で50人以上いるんですよ。全員は無理ですが、自分の好きなプリキュアの名前をきれいに書く、ということに喜びを感じ、練習にいそしんでいます。
ポ〇モンでも同じことができそうです。好きなキャラクターの名前はきっと書いていて楽しいですよね。
工夫ポイント2「練習の回数」
「何度も繰り返し練習すれば、うまく書けるようになる」と思っている方は多いと思います。これは半分正解ですが、半分間違っています。
ダラダラと、ただただ回数を練習するだけでは、上達は程遠い・・・単なる手の運動になってしまいます。これを「字の練習」に昇格させるためには、「点画を意識すること」が大切です。何なら、姿勢や鉛筆の持ち方から意識をしてみるのが大事です。とにかく、「きれいに書くには?」に集中すること。そうすると1文字書くのも結構大変だということがわかると思います。
なので、10回も20回も練習したらヘトヘトなんです。
だから、「漢字の練習は辛い!嫌い!」という小学生が多いんですよね。確かに、意味もなく、「新しく習った漢字を10個、並べる」と言うのは修行のようです。さらに「集中しなさい!」と言われても、本当に修行です。
集中することを優先して、回数を減らすことがおすすめです。きれいに書くことと、漢字を覚えることは別もの。2つのハードルを同時にこなすのはちょっと厳しいものなんです。
<ゆっくり、丁寧に、3回だけ練習する>
こちらの方が小学生にはおすすめの練習方法です。
工夫ポイント3「いいところ探しで評価する」
ただ書くだけで終わるのはもったいないですよ!!
・どこがお手本とちがうか?
・どうしたらもっときれいに書けるか?
こんなことを考えてみてくださいね。
保護者の方への注意!
どうしても「うまくいかなかった部分」「下手な文字」に注目して、注意をしてしまいがちです。
そうではなくて
いいところ探しをしてあげましょう。
たとえば、こんなところが「ほめポイント」です!
大きくのびのびと書けている
大人になるほど、いろいろ気を使ってしまって「のびのび」と書くことが苦手になってきます。子どもたちの文字でよいところは、のびのびと書いているところです。
ですから、大きく立派に書けたときには、たとえマスからはみ出ていても、
「元気がいい、立派だ」
とほめてあげてくださいね。
とめ・はね・はらい に注目できている
しっかりと止めている、はねている、はらっている、というのは「ほめポイント」です。なぜなら、よくお手本を観察した結果だからです。
「しっかりお手本を見たんだね」
「お手本と一緒だね」
「ここにつながる気持ちなんだね」
など、直接ほめていなくても「注意していた」という事実を認めてあげることは、自己肯定感を高めることにつながるでしょう。
マス目を埋めている
自分で決めた量を、きちんとやり終えられたことを褒めてあげましょう。
もちろん、とりあえずささ~~とマス目を埋めただけ、ではほめてあげられませんが、練習の分量が少なければ「とりあえず埋める」ことが生じにくくなります。練習量が少なくても「達成感」を1つずつ味わえることが重要です。
「やり遂げたね」
「完璧に書き終わったね」
などの言葉は、次へのモチベーションにつながります。
まとめ:休校期間の家庭学習におすすめ「ペン字」
ペン字は、落ち着いて座るというところから始まります。字が上手になるとか、新しい字を覚えるというのも大切ですが、心を落ち着く時間を過ごすことが出来るのは、休校という非常事態においてとても有益です。
ペン字はほかの勉強と違って、家族が直接見て、子どもをほめやすいというメリットがあります。長期間の休みだと、つい子どもを叱る機会が多くなってうんざり、家族もストレスが溜まってしまいがちですよね。「いいところ見つけ」をすることで、心も軽くなりますよ。
また、ペン字は実は家族と一緒に取り組むこともできます。「好きな言葉」を選んで書くならば、そこから話が広まったり、あるいは読書や絵画、音楽にも興味や関心が広がるかもしれません。離れて暮らすご家族に手紙を書いてみるのも素敵だと思います。ぜひこの春休みはペン字にチャレンジしてみてはいかがでしょうか?
四谷学院では、小学生向けのペン字講座を開講しています。
3,4年生向け、5,6年生向けの2つのコースをご準備。漢検にも対応していますので、前の学年の復習&次の学年の予習として取り組んでみてはいかがでしょうか?