こんにちは、四谷学院の林田です。
身近にいる危険な生きものである「スズメバチ」について、理解を深めておきましょう。
スズメバチへの対応の原則
まずは大きく2つ、理解しておきましょう。
ポイント1:駆除を行わない
生態系の視点から、駆除は原則として行いません。
ポイント2:駆除要請が必要な場合もある
園庭や校庭、家の庭などででスズメバチの巣があった場合は、攻撃される危険が大きくなります。
その場合は、市区町村の担当者へ駆除の要請を行います。
野外活動の準備
公園などでスズメバチの巣が発見された場合は、ロープ等を近づけないように配慮されています。
さらに周辺にもスズメバチへの注意を喚起する看板をたて、危険を周知しています。
保育園・幼稚園で園児と野外活動をする場合は、そういった箇所がないか下見が重要です。
スズメバチの多くは冬眠します。春~秋に主に活動し、とくに、9~11月は巣が拡大する時期なので注意が必要です。
直前に下見が出来ないときは、指導者(保育園のリーダー等)が必ず前を歩き、安全確認しながら自然観察をしましょう。
野外活動の際には、長袖・長ズボンの着用が基本です。黒い服装は避けましょう。持ち物は、ミネラルウォーターなどのほか、抗ヒスタミン剤を含むステロイド軟膏を必ず用意します。
スズメバチに出会ってしまったら
もしも、スズメバチに出会ってしまったら、注意すべきポイントは3つあります。
1.走らない・騒がない
体勢を低くし、後ずさりして離れます。決して走ったり、大声を出したりして騒いではいけません。
2.絶対に巣に近づかない
スズメバチの巣を見つけたとき、おもしろがって巣に近づいてはいけません。
3.スズメバチを刺激しない
手や棒などでたたくなど、スズメバチを刺激する行為をしてはいけません。
子ども達や保護者への注意喚起について
スズメバチといえども、自然の大切な生き物であり、生態系において役立っていることをよくお話しましょう。
危険な生きものは、ただの「悪者」ではありません。
原則的には、どんな生きものでも刺激しなければ、むやみに襲うことはありませんが、知らないうちに刺激を与えてしまったり、近くにいるだけで刺激になっている可能性があります。危険な警告音がなければ、そばを通っただけでは襲うことはありませんから、気が付いたら、騒がず慌てず、ゆっくりとその場を離れることが大切です。
また、公園などの立ち入り禁止区域には、「禁止」されている理由があります。
「工事中・作業中でもないのに、なぜ立ち入り禁止なのだろう?」
と思うかもしれませんが、ハチの巣が原因かもしれません。
「立ち入り禁止区域」には入らないことなど、子どもによく教えてあげてください。
ハチに刺されてしまったら
ほかの虫に刺された場合と同じ措置をとって対処します。
とにかく落ち着いて行動しましょう。
手順(2) 抗ヒスタミン剤を含むステロイド軟膏を塗る。
手順(3) 患部を冷やす(痛みを和らげる)。
手順(4) アレルギー性のショック症状(呼吸困難など)が出たら、すぐに病院を受診する。
スズメバチの場合、毒性が強いので、すぐに受診が望ましい。
特に「こども環境管理士資格」1級の場合には、より実際的なスキルが求められます。
1級受験予定の方は、危険な生き物についてはテキストプラスαの知識を身につけておくとよいでしょう。
図鑑や各地役所のホームページでも注意するべきこと行動上の注意などが掲載されています。ぜひチェックしておいてくださいね。