こんにちは、四谷学院の後藤です。
「守破離」という言葉を聞いたことがありますか?「しゅ・は・り」と読みます。
これは、日本の伝統的な考え方です。
千利休の教え
「守破離」という教えは、千利休の考えとされています(諸説あり)。千利休とは、言わずもがな茶道の創始者といわれる人ですね。
この千利休の教え(道)をまとめたのが「利休道歌(りきゅう どうか)」です。「歌」とあるように、和歌の形になっています。
ここにあるのが、こんな歌。
「規矩作法 守り尽くして破るとも 離るるとても本を忘るな」
守り・破る・離る、という各段階から、「守破離」と呼ばれるようになったとされています。
ちなみに、「規矩(きく)」とは「規範」という意味ととらえてよいでしょう。
簡単に言えば、こんなふうに解釈できます。
「守」まずは師匠の教えをしっかり守りつくし、
「破」次はその概念にとらわれずに自分自身で考えてみる、
「離」そして、独自の概念をもち、師を離れる(独立する)。
さまざまな場面で使える
「守破離」という考え方は、色々なことに応用が可能です。
たとえばビジネスにも応用できます。
先輩から電話対応のマニュアルを1冊渡されました。
「守破離」で身につけようとすると・・・?
「破」次は、「もっとよい方法がないか」自分で考えて、マニュアル以外も試してみる。
「離」最終的に自分で新しいマニュアルをつくる。
こんな感じですね。
では、ペン字の練習に例えるとどうでしょうか?
ペン字の練習に置き換えると?
「破」「お手本」のきれいな理由を、自分で考えながら書いてみる
「離」お手本なしでも、自分できれいに書けるようになる。
こんな感じでしょうか?
もちろん「師範」などになりたい、となれば、もっと厳しい「守破離」があると思います。
「破」が大事!
一般的なペン字のテキストを想像してみてください。
「離」お手本なしでも、自分できれいに書けるようになる。
実は、これしか勉強しません。
「破」なぜ「お手本」はきれいなのか考えてみる。
ここが抜けているんです。
「理由はいいから、これがきれいな字なの!」
ですから、練習した字はきれいに書けても、ほかの字には応用できない。
「お手本なしでも、自分できれいに書けるようになる」というゴールへ、なかなかたどり着くことができないのですね。
四谷学院のペン字講座では、なぜ「お手本」はきれいなのか考えやすいように「美しい文字のルール」として提示することにしました。
「お手本では、1:2の長さ」
「お手本では、点画が重ならない」
「お手本では、この角度は45度」
このような美しい文字への理解を促しているんです。
初心を大切に
千利休の教えを表した和歌の最後は、 「本(もと)を忘るな」です。
初心・基本を忘れないように・・・ということです。
「なぜきれいな字を書きたいと思ったの?」
「どんな自分になりたい?」
そういう気持ちが、日々の努力を支えると思います。
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詳しくは、ホームページをご覧ください。
四谷学院 ボールペン字講座