こんにちは、四谷学院の後藤です。
子どもの国語の宿題や漢字の練習などを見ていると、ついつい・・・
「もっとていねいに書きなさい」
「手本をよく見て!」
「何度も同じこと言わせないで」
叱ってしまいがち、というご家族の方、多いのではないでしょうか?
家族だって、本当はイライラしたくないし、叱りたくないのに!
「ほめて伸ばす」というのはよく聞かれる指導法ですよね。
でも、具体的にはどんな風にしていくのが良いのでしょうか?
今回は漢字や書き方の練習に特化して、「子どもを叱らずに指導する方法」についてお伝えします。
ほかの科目や宿題にも使えます!
期待のハードルを下げる
口出しをしてしまいたくなるのは、期待値が高い証拠です。
つまり、「うちの子はもっとできるはず、なのにサボっているのではないか?」
と無意識のうちに思っているのです。
そこで、その期待を少しだけ下げましょう。
「宿題をしている(しようとしている)」「漢字練習をしている(しようとしている)」という事実を受け止めてあげることからスタートです。
→ 「宿題はこれから?いいね」「宿題はいつ終わりそう?」
(例2)「丁寧に書きなさい!」
→ 「お疲れ様。・・・さらに丁寧に書けたら、パーフェクトになるね」
ユーモアを忘れない
子どもと接するとき、マジメに接しすぎていませんか?
イライラ・ムカムカして、感情的になってしまうときもあるかと思いますが、もっとふざけてもいいですよ。
保護者がふざけると、子どもは意外に「まじめ」に対応してくれます。
たとえば、子どもが感情的になってしまい「勉強なんてだいっきらい、いやだ!」と言われてしまったときの例をご紹介しましょう。
と、大げさに倒れこむ。
小さな子どもであれば、本気でママを心配するかもしれませんが、小学校中学年・高学年あたりの子どもにはユーモアを感じてとってくれます。
そこで「まあ、言い過ぎたけど、今日はやりたくないって意味で・・・」「じゃあ、1枚だけ」というように、トガった雰囲気が和らぐこともあります。
(2)「●●(子どもの名前)先輩!漢字プリントッス!よろしくおねがいしまッス!」
と、子どもを先輩に見立ててお願いする。
大人が子どもに対して「お願いをする」という機会はあまりありませんから、子どもは「お?」と思うわけです。
保護者が、まじめになればなるほど、子どももまじめに反発してきます。
適度のユーモア、ジョークは、子どもの頑ななにさせない効果があります。
そして何よりも、ユーモアを思い出すことで、私たち大人自身の心に余裕が生まれるというのは何よりも嬉しいメリットかと思います。
「分かってあげる」ことが大事
たとえば、習い事や塾をお休みするときに、電話で連絡を入れるかと思います。
そのときに
「分かりました。どーもー」と言われて電話を切られるのと、
「連絡をありがとうございました。お大事にしてくださいね」
と言われるのとでは、印象が違いませんか?
連絡をするのは当たり前のことですが、それに対して「ありがとう」と言われる、しかも「お大事に」という配慮も。
おそらくこのような電話対応をされると、「この方はきちんとしている人だ、子どものこともよくわかってくれている」と感じるはずです。
「宿題」についても同じことが言えます。
宿題をするのは当たり前のことだけど、それがちゃんとできているということを、何らかの形で子どもに伝えることがポイントです。
無理にほめなくてもいい
「褒めて伸ばす」と聞くと、何でもかんでも褒めるとか、おべんちゃらを言うとかを想像するかもしれません。
でも、「褒めてあげたい」という心を伝えることの方がずっと大事です。
そして、心は「褒め言葉」だけで伝わるものではないんです。
「お、宿題やってるね」「今日の宿題はどんなの?」
こんな声かけでも十分です。「えらいね」「すごいね」と言ったほめ言葉は子どもにとってはそれほど重要ではありません。
それよりも、「ちゃんと自分を見ていてくれる」という承認欲求を与えることがとても大切なのです。
ほめるときは具体的に
「この“ごんべん”はきれいだね」「はらいがスッとなってて気持ちいいね」「お手本とそっくりだ」など、具体的に認めてあげることをオススメします。
漢字学習について、1つ注意。つい、たくさんこなすと「早いね!すごい」と言ってしまいがちなのですが、スピード重視になってしまう可能性があります。
とくに漢字練習の場合は、スピードや分量よりも、「丁寧に書けた」「きれいに書けた」という点を強調して伝えてあげるとよいでしょう。
子どもの集中力は侮れないものがあります。調子が上がるとグングン成長できます。
ぜひじょうずにほめて、伸ばしていきましょう。
四谷学院の子どもペン字講座は、漢検にも対応しています。