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国際情勢を分析するアメリカの調査会社「ユーラシア・グループ」は、2021年、世界にとっての10大リスクを発表しました。
第1位は次期アメリカ大統領、第2位は新型コロナウイルス、そして第3位が気候問題でした。

この記事では第3位の気候問題について、ニュースをまとめていきます。


出典:NHKニュースより(https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210105/k10012797291000.html)

第3位「気候:排出ゼロ目標とGゼロの世界」とは?

「排出ゼロ」とありますが、何の排出でしょうか?
すでに環境について学び始めている方であれば、ぴんと来たのではないかと思います。

正解は・・・
「温室効果ガス」です。

二酸化炭素と答えた方もいらっしゃるかもしれませんね。それも正解の1つです。
気象庁による温室効果ガスの解説を見てみましょう。

人間活動によって増加した主な温室効果ガスには、二酸化炭素、メタン、一酸化二窒素、フロンガスがあります。
二酸化炭素は地球温暖化に及ぼす影響がもっとも大きな温室効果ガスです。石炭や石油の消費、セメントの生産などにより大量の二酸化炭素が大気中に放出されます。また、大気中の二酸化炭素の吸収源である森林が減少しています。これらの結果として大気中の二酸化炭素は年々増加しています。気象庁

なお、昨年2020年の10大リスクにおいて、「気候変動」は第7位でした。

Gゼロとは?

昨年は「気候変動」という表現でしたが、今回は、気候に関する直接的な表現の後ろに
「Gゼロ」とついています。
これは何のことでしょうか?

もともと英語では、「 Climate: net zero meets G-zero」です。
直訳すれば、「 気候:排出ゼロとGゼロの交差」ですね。
「ゼロの交差」の部分について、NHKの記事では「温室効果ガス実質ゼロに直面する政治リーダーの不在の世界」と訳されています。

デジタル大辞泉の「Gゼロの用語解説」を見てみましょう。

「G7を構成する主要先進国が指導力を失い、G20も機能しなくなった国際社会を表す言葉。米国の政治学者イアン=ブレマーが2011年にその可能性を指摘した。」

ということです。
実は、このイアン=ブレマー氏は、10大リスクを発表した「ユーラシア・グループ」の代表者です。
そして、この「Gゼロ=リーダーシップを担う国が不在になること」を訴え警鐘を鳴らしたのは、もう10年も前です。
すでに昨年の時点で「イアン・ブレマー氏の予見は今、次々と現実になっている」と話題となりました。
【参考:https://news.yahoo.co.jp/articles/3a87cc0abc3dfb058f848f271d3fd55c0fe5b0b0】

私たちが今できるところから

大きな話になってしまい、イメージがつかみにくい・・という感想をいただく方もいらっしゃるでしょう。
しかし、それほどに地球温暖化や気候変動は世界的な危機にあり、経済や世界中の人々との大きな関心事となっています。

私たちの生活においては、もしかするとまだ「危機」という実感がわいていないかもしれません。
少しずつでも、できることだけでも良いので、地球温化問題について一歩を踏み出していきましょう。

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