こんにちは、四谷学院のこども環境管理士、林田です。
日本には「水に流す」という言い回しがあるとおり、昔から水が豊富でした。
ほかにも「湯水のように使う」なんて表現もありますよね。
しかし、私たち人間が暮らす中で、放っておけば水は汚れてしまいます。
その水をキレイにする「下水処理」について解説します。
下水道が整備されている場合
都市部では、下水道が整備されていることが多いかと思います。
日本の下水道普及率は、78.8%程度です。
最も高いのが東京都で、99.5%です。ほとんどの人が下水道を使っているということですね。
下水処理施設
下水道は下水処理施設につながっています。
川や海にそのままつながっている、と間違って考えている方も少なくないようです。
下水処理施設では、化学薬品を使う化学的処理のほか、物理的処理・生物的処理も行われています。
(参考)東京都下水道局
http://www.gesui.metro.tokyo.jp/business/technology-statistics/fukyu/kaisetsu/
下水道が整備されていない場合
下水道が通っていない場合は、浄化槽を設置することで下水を処理します。
浄化槽とは「合併処理浄化槽」のことを指します。
浄化槽法の改正(平成13年4月1日)により、「合併処理浄化槽」の設置が義務づけられました。既に設置されている「単独処理浄化槽」を使用している方は、「合併処理浄化槽」の設置に努めることとされています。
単独処理浄化槽と合併処理浄化槽の違い
単独処理浄化槽は、トイレの排水(し尿)のみ処理する浄化槽です。そのため、台所や風呂場などからの排水は処理せずに流してしまい、生活環境にも悪影響がでてきます。たとえば、台所から食用油を流せば、そのまま川や海へ流れていくことになってしまいますし、側溝へ流れた排水が悪臭の原因となり、また害虫も発生してしまいます。
そのため、家庭から出るすべての排水を処理する合併処理浄化槽に入れ替える(転換)ことがすすめられています。合併処理浄化槽への転換後は、河川の水質に与える影響をおよそ8分の1に減らすことができます。
この転換が環境へよい影響を与えることができるため、積極的に転換が進むよう、一部の自治体では補助金を出しています。
(参考)環境省 浄化槽サイト
https://www.env.go.jp/recycle/jokaso/index.html
子ども達のために豊かな自然を残したい。そのために何ができるだろう?
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