宅地建物取引士の登録をするための「登録実務講習」について
公開日:2017/11/30
最終更新日:2020/11/16
こんにちは、四谷学院宅建講座の甲斐です。
今回は、宅建試験合格後のお話をしたいと思います。
今年の試験で合格された方は、さっそく参考にしてみてください。
これから受験される方、合格を目指される方も、合格後に必要なことです。
次回試験時の参考に、ぜひ一度目を通してみてくださいね。
登録実務講習とは
宅建試験に合格すると、いよいよ宅地建物取引士としての仕事が待っています。
しかし宅建試験に合格しても、すぐに宅地建物取引士として仕事をすることはできません。
宅建試験の合格後、宅地建物取引士の登録を行い、
それから宅地建物取引士証の交付を受けて、
はじめて宅地建物取引士としての仕事ができるようになります。
このとき、宅建業の実務経験が2年未満の方は、
宅地建物取引士の登録をする前に登録実務講習を受講することが必要です。
(宅建試験の5問免除を得るための「登録講習」とは違いますので、注意しましょう!)
宅建業の仕事が「未経験」の方や、宅建業の仕事を始めて2年未満の方は、
登録実務講習を受講しないと宅地建物取引士の登録を行えず、その結果、宅地建物取引士証の交付も受けられないからです。
なお、登録実務講習の受講を申し込むときは、宅建試験の「合格証書」のコピーが必要ですので、紛失しないようにしましょう。
登録実務講習を実施している機関
登録実務講習は、不動産関連団体や資格試験予備校など、さまざまな機関が実施しています。
登録実務講習を実施している機関は、国土交通省の「登録実務講習実施機関一覧」というページに掲載されています。
一覧を見ると「事務所の所在地」が首都圏に偏っていますが、全国各地で登録実務講習を実施している機関もあります。
各機関のホームページなどを確認して、受講することができる日を選んで申し込みましょう。
登録実務講習を受講した後は、宅地建物取引士の登録を行い、それから宅地建物取引士証の交付を受ける、という流れになります。
登録実務講習のカリキュラム
登録実務講習は宅建業法の規定に基づいて行われますので、どの機関でも講習内容は同じであると考えてよいでしょう。
ほとんどの機関が「通信教育(約1カ月)」⇒「スクーリング(原則2日間、10時間)」⇒「修了試験」という流れで実施しています。
各機関でカリキュラムに若干の違いがありますので、申込みの前に各機関のホームページなどで確認しましょう。
1.通信教育
機関から送付されるテキストとDVDまたはストリーミングなどによる自宅学習で、1カ月程度をかけて学習することを想定しています。
2.スクーリング
機関が指定する会場にて実施される「講義」による学習で、原則として連続する2日間実施されます。
欠席・中抜け・遅刻・早退・居眠りなどがあると、スクーリングを終えたとは認めてもらえませんので、すべての講義をしっかりと聴くようにしてください。
3.修了試験
スクーリングの最後に実施され、80%以上で合格となり、登録実務講習が修了となります。
テキストの持込みが可能ですので、修了試験で80%未満となる方は非常に少ないです。
以上のカリキュラムをすべて終えて登録実務講習を修了すると、受講者に登録実務講習修了証が交付されます。
この修了証は宅地建物取引士の登録を申請する際の提出書類ですので、紛失しないようにしましょう。
登録実務講習は合格後すぐに受講するのがベストです。
登録実務講習は、宅建試験に合格していれば、いつでも受講することができます。
しかし、宅地建物取引士証の交付を申請した時点で、
宅建試験の合格から1年を経過していると、
交付申請をする前に法定講習を受講しなければならなくなります。
つまり、宅建試験の合格後1年以内に宅地建物取引士証の交付申請をする場合に限り、法定講習の受講が免除されます。
よって、宅建業の実務経験が2年未満の方は、宅建試験の合格後、できるだけ早く登録実務講習を受講して、
1年以内に宅地建物取引士証の交付まで受ける、とするのがベストといえるでしょう。
なお、宅建業の実務経験が2年以上の方(登録実務講習を受講する必要のない方)についても、
宅地建物取引士証の交付を申請した時点で、宅建試験の合格から1年を経過していると、
交付申請をする前に法定講習を受講しなければなりません。
よって、登録実務講習を受講する必要のない方でも、宅建試験の合格後1年以内に宅地建物取引士証の交付まで受けるのがベストといえるでしょう。
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