子どものころに、色々な経験をすることは、人間形成において大変重要だと考えられています。
そして、そのための環境づくりの重要性は言うまでもありません。
保育園での保育のガイドラインとなる「保育所保育指針」、幼稚園における教育のガイドラインとなる「幼稚園教育要領」、そして最近増えてきたこども園の教育・保育のガイドラインである「幼保連携型認定こども園教育・保育要領」、これらのすべてに記載されています。
「豊かな心を育ててあげたい」
「サポートするための勉強がしたい」
そう思う方も多いのではないでしょうか?
子どもと一緒に自然に触れ合うことの重要性
最近こんな子どもが増えています。
・土が嫌い
・窓を開けない
・外は汚い場所だ思っている
・公園に行っても、遊具がなければ遊ぶことができない
こうした子どもは、果たして周囲の環境に好奇心や探求心をもって関わることができるでしょうか?
自然に触れることで、その大きさや美しさ、不思議さに気づきます。そして五感の刺激によって、季節に応じて自然や私たちの生活に変化があることに気づきます。
さらに生命の尊さに気づき、自分以外のものや人をいたわったり大切にしたりする「思いやりの心」が育まれます。
自分の思い通りにならない「自然」に触れることで、畏敬の念や公共心なども培われていくでしょう。
こうした心を育てるためにも、自然との触れ合いはとても大切なものです。
環境づくりは大人の仕事
大人と違って、子どもの生活圏はとても狭いものです。
園や学校、近くの公園、そして自宅が、主な生活圏となっています。
現在の日本では、必ずしも「自然に触れあえる」環境があるわけではなく、学校や園によってはスペースにも限りがあります。
たとえ、年1回遠足に出かけて自然に触れられたとしても、なかなか興味関心は継続しにくいものです。
園や学校で、日常的に自然に触れられるようにするための環境づくりが必要です。
また、豊かな自然に囲まれた場所だとしても、そこが「素晴らしい場所である」ということには中々気づきにくく、自然の価値は大人から教えてもらわなければ、実感しにくいでしょう。
子どもたちのために、環境を整えるのは大人の大切な仕事です。
自然の環境づくりの実践
「環境づくり」と一言で言っても、どこから着手すべきか、わからないこともあるでしょう。
そもそも「土が嫌い」「外は汚い」と子どもたちが誤解しているのであれば、まずは誤解を解くことが必要ですし、
「なぜ?」「どうして?」
と子どもたちに聞かれたとき、正しい知識を教えられるようにしたいものです。
まずは身近な自然を知るところから始めましょう。
園庭や普段さんぽに行く公園などで見る植物やちいさな生き物は、きっと一番身近な「自然」です。
そこで見られる草花、小さな生きものの名前を、図鑑で調べることからはじめませんか?
指導者としてのスキルアップ
こうした「学び」は、保育園や幼稚園で働く方にとっては、スキルアップにつながります。
「環境問題」は世界規模の課題であり、子どもたちの未来を考える上で無視できません。
環境教育ができる人材は、これからの社会で大きな注目を浴びることでしょう。
環境先進国であるドイツやスウェーデン、デンマークでは、幼いころから子どもたちへの環境教育が始まります。
そのため、ごく自然に環境についての意識が高まり、生涯教育として定着しています。自然と触れ合える園は、入園が順番待ちになるほど大人気なんです。
日本でも、近年、環境教育に力を入れられるようになっています。
保育園や幼稚園では、紙パック・ペットボトルなどの回収を行ったり、太陽光発電を設置して発電の様子を子どもたちも確認できるようにしたり、水遊びには雨水を再利用するところもあります。
子どもたちへの環境教育はもちろんですが、専門性を高めることで、保育者・指導者としてスキルアップすることができます。園の独自性も高まります。
こども環境管理士資格とは
「子ども」そして「環境」と2つのキーワードをつなぐ資格が「こども環境管理士資格」です。
公益財団法人日本生態系協会が認定する民間資格で、年々資格取得者が増えています。
四谷学院は、協会が協力する唯一の通信講座を開講しています。
わかりやすく平易な言葉で説明しているテキストで、初めて環境について学ぶ方でもラクラク進められます。
詳しくはホームページでご覧ください。