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【発音がみるみるわかる?すぐに歌える】英語のクリスマスソング~ジングルベル・ロック~

  公開日:2018/12/14
最終更新日:2020/07/13

※この記事は約13分で読めます。

こんにちは、すらすら話せる55段階式英会話のJuneです。
前回は、初心者にオススメの英語のクリスマスソング「ジングルベル・ロック」の歌詞を音声つきで解説しました。

●初心者必見【音声・歌詞・和訳つき】英語のクリスマスソングを歌おう♪

前回のブログで、歌詞の意味内容や発音を理解できたと思いますので、今回は、その続きでいよいよ「歌い方」を解説していきたいと思います。

初心者向けコラム 英語の歌を歌う”コツ”

該当するのは、「英語の歌はいつもテンポに追いつけなくなってしまう」と感じている方です。「追いつけてます」という方は、以下は読む必要はありません。「追いつけなくなる」という(英語の歌)初心者の方だけ読み進めてください

<やらないほうがいいこと>
「追いつけないのが悩み」という方が絶対にやってはいけないこと。
それは

「歌詞(字面)を見て、いきなり歌い始める」

 これは、絶対にやってはいけません!

なぜなら、日本語と英語の音・リズムはまったく違うからです。

ひとつ例をあげましょう。
以下は、とある世界的に有名な英語の歌の冒頭部分です。

拍子はこのようになっています。

「らんらんら、らんらんららーらんらら」(16音)

ここに該当する歌詞は

「I’m on the top of the world looking 」で、27文字。

(歌は”Top of the world” by Carpenters)
当然、この歌詞の読みをカタカナにして、それを歌おうとしても、間に合いません。

「アイムオンザ、トップオブザワールド、ルッキング」で21文字。

16音の中にはとても21文字は入りきりません。

拍子   らんらんら、らんらんららーらんらら
カタカナ アイムオンザ、トップオブザワールド、ルッキング

日本語のテンポで一音に一文字をあてていては、間に合うわけがないのです。

さて、この「間に合わない」問題。
音が入りきらないわけなので、どこかで節約しなければなりません。
結論から言ってしまうと、節約する部分は「英語の子音部分」ということになります。
たとえば「グラス」という言葉は、日本語では「グ-ラ-ス」という3音節になります。
しかし、英語は「glass」、発音すると「(g)ら(s)」で、1音節です。

母音がある部分(1音)だけが強く発音され、語頭の ”g” や 語尾の”ss” は、子音のみで非常に小さい音になりますから、あまり聞こえないのです。つまり、英語の発音は ”g” や ”ss”の子音部分で節約していることがわかるでしょうか。

[日本語] グラス  3音節・・・平坦な3音節  
[英語]  glass  1音節・・・ 強い母音が1音(それ以外はあまり聞こえない)

単語1つとっても、カタカナ発音は3音節、英語発音は1音節、という違いがあります。
これが「追いつけない」の正体です。

どこが大事か? → 母音のある部分 <強く>
どこで節約をするか? → 子音が続いている部分 <弱く・短く>

ちなみに、「大事なところを強く、それ以外のところは弱く」というのは、センテンス単位でも同じことが言えます。例えば、この文。

Who is your mother?  (誰があなたのお母さんですか?)

大事なことだけ太字にすると、下のようになります。

Who is your mother? (があなたのお母さんですか?)

日本語の会話でも、「お母さん、誰?」なんて普通にきいてそうですよね。大事なことだけ言えば済むのは、日本語も同じかもしれません。
そして、英文の読み方。「誰」「お母さん」が大事なので、全部を均等に「フーイズ ユア マザー」とは言いません。
「ふーじょぁまざー」のように聞こえるはずです。
意味として重要なwho とmotherは強くはっきり、 is your は  ”くしゃくしゃっ”と小さく弱くなるのです。

意味として大事な単語の母音は強く、それ以外の単語や子音部分は”くしゃくしゃ”っと小さく発音する

ここが基本的な考え方になりますので、よくおさえておいてください。

歌詞をみて歌いだす前に、まずはリズムをつかみましょう

次は・・・歌いだしたいところかもしれませんが・・・
もう少し仕組みを理解して「頭をよくしてから」歌い始めたいので、もう少し解説におつきあいください。

順を追って説明していきますね。

①リズム(拍子)をつかむ
 日本語の歌でも、歌によってリズム(拍子)の違いがあります。
 「うーえーをーむーーいーて、あーるこーおーおーおー」
 という、「1,2,3,4, 5,6,7」のようにリズムが一定で平坦なものもあれば
 「まっかなおっはーなーのー、とっなかいさーんがー」というスキップするようなリズムのものもあります。
 ジングルベル・ロックの冒頭の拍子をとってみると、
 「らーらら、らーらら、らーららん、ら」
 という感じになるでしょうか(音がないとわかりにくいですが・・・)
 まずはそこをつかんでいきます。
 最初は、音階よりも拍子を重視してほしいです。

②「拍子」と、「言葉」を結びつける
 「どういう意味だろう?」と思うかもしれませんが・・・
①で確認した拍子(らーらら)に言葉をのせていく、という意味です。
たとえば冒頭の拍子は、このようになっています。
「らーらら、らーらら、らーららんら」 10音です。
対して、日本語の歌詞は、21字。
「ジングルベル、ジングルベル、ジングルベル、ロック」。
ということで、
「らーらら(3音)」の中に「ジングルベル(6字)」を入れるには、どうするか?
実際に歌われている「ジングルベル」の部分を聞いてみるとわかります。
(youtubeなどで検索してみてください)

・・・・・「じんごべ」と聞こえませんか?

拍子 らんらら、らんらら、らんららーら
○  じんごべ、じんごべ、じんごべーろっ
×  ジングルベル、ジングルベル、ジングルベルロック

「る」や「く」は節約(弱く発音)し、「じん」や「べ」「ろ」の母音部分を大きく言う。
このような感じです。

×   ジングルベル、ジングルベル、ジングルベルロック
○   ジング ベ 、ジング ベ 、ジング ベ ロッ

ジョン万次郎式英語で、英語独特のリズムをらくらく攻略

ちなみに、これはジョン万次郎という歴史上の人物が英語を習得した方法と全く同じです。
(日本人として初めてアメリカ本土に渡り、帰国後は日米の架け橋として日本の開国に大きく貢献しました)
以前、英語村でブログで取り上げたことがありますので、よろしければぜひそちらの記事もごらんくださいね。
●”「元祖」通じる英語”とは。「ごんぼのしっぽ」って何のこと?

一例として・・彼は、「Go on the board of the ship.」という英語を「ごんぼのしっぽ」という日本語にしてしまい、それを他の人にも教えました。それが、そのまま真似れば通じる英語だったんです。
「ごんぼのしっぽ」は、「Go」「boa(rd)」「ship」という、文の中で重要な情報のみ強調し、それ以外の「the」「of the」などはいさぎよく切り捨てた、実用的で通じる英語です。
これを「ごうおんざぼーどおぶざしっぷ」などと言ってしまっては、通じるものも通じなくなってしまいます。
いまのカタカナ英語よりよっぽど通じるわけですね。

「聞こえたとおりに話す」
「重要な部分を強く大きく」
「それ以外はクシャッと小さく・弱く」

このポイントは、さきほどの「Who is your mother?(ふーじょあまざ)」の例でお伝えしたように、歌だけでなく、スピーキングにおいても鉄則です。

③言葉をカタマリでとらえる
「拍子」に「言葉」をのせるプロセスで意識すると良いのが、単語・単語でブツブツ切らず、「いくつかの単語の”カタマリ”でとらえる」ということです。
たとえば、ジングルベル・ロックの歌の中にある「To go gliding in a one-horse sleigh」という部分を例にご説明しましょう。

拍子は、「 ららん らーら・らーら らんらー・らーん 」となっています。
ここに、「To go gliding in a one-horse sleigh」を入れるのです。
実際に歌を聴いてみると、「とぅごぅ らいでぃぎんな わんほー すれぃ」と聞こえます。
拍子に言葉をマッチさせていきましょう。カタマリで、小分けにしていくと楽です。

拍子  ら・らん      
言葉  た・ごぅ

拍子  らーら ・らーら  
言葉  らぃでぃ・ぎんな

拍子  らんらー・らーん 
言葉  わんほー・すれぃ

こんな要領で、ジングルベル・ロックを「ジョン万次郎的」空耳英語で歌えるよう、拍子に言葉をのせてみました。
音楽をききながら、声に出してみてください。きっと、「間に合わない問題」も解決できるはずです♪ みなさんのお役に立てたら嬉しいです^^

ひらがなを読むだけ!英語ですぐに歌える「ジングルベルロック」

[part A]

Jingle bell, jingle bell,
じんご べ, じんご べ
jingle bell rock
じんごべ ろっ
Jingle bells swing and
じんごべー すうぃんがん
jingle bells ring
じんごべー, りん
Snowing and blowing up
すのーいんがん,ぶろーいんがっ 
bushels of fun
ぶっしゅずっふぁん
Now the jingle hop
なう だ じんごほっ
has begun
はず びがん

[part B]
Jingle bell, jingle bell,
じんご べ じんご べ
jingle bell rock
じんご べ ろっ
Jingle bells chime in
じんご べ ちゃいみん
jingle bell time
じんごべ たいむ
Dancing and prancing in
だんすぃんがん,ぷらんすぃんぎん
Jingle Bell Square
じんご べ すくぅえ
In the frosty air
いんだふろすてぃ、えぁ

[part C]
What a bright time,
わら  ぶらいたい
it’s the right time
いっだ らい たい
To rock the night away
たろっ, だっ,ないらうぇい
Jingle bell time is a
じんご べ たいみざ
swell time
すうぇ,たいむ
To go gliding in a
たごぅぐらいでぃぎんな
one-horse sleigh
わんほー すれい

[part D]
Giddy-up jingle horse,
ぎでぃあっ じんごほう
pick up your feet
ぴっかぴゅーふぃー
Jingle around the clock
じんぐら,らんだ くろっ
Mix and a-mingle in the   ※ a- は歌の調子を整えるための音
みっくさんだ みんごりんだ
jingling feet
じんごりんふぃー
That’s the jingle bell rock
だっ だ じんごべ ろっ

[part B] repeat
[part C] repeat
[part D]

Giddy-up jingle horse,
ぎでぃあっ,じんごほう
pick up your feet
ぴっかぴゅ ふぃー
Jingle around the clock
じんぐら らんだ くろーっ
Mix and a-mingle in the   ※ a- は歌の調子を整えるための音
みっくさんだ みんごりんだ
jingling feet
じんぐりん、ふぃー
That’s the jingle bell,
だっ  だ  じんごべ
that’s the jingle bell,
だっ  だ  じんごべ
that’s the jingle bell rock!!!  
だっ だ じんごべ ろっ

リズムをとれるようになったら・・・子音部分もていねいに

ここまでにご紹介した、”ジョン万次郎的”歌ふりがなで、乗り遅れずに歌えるようになったら、音の節約のために切り捨てた「子音部分」をきちんと発音すると、もっとキレイに歌えるようになります

子音は母音ほど大きな「音」がでません。
日本語を話しているクセで、どうしても「音」をださないと気がすまない、という感じがしてしまいますが、英語の子音=「空気語」を話す、という感覚でいてください。
「英語ネイティブの方々って、声が大きいなあ・・」と感じたことがある方がいるかもしれません。
それは、英語という言語が子音メインの言語だからです。
さきほどお話したように子音はそもそも聞こえにくい性質なので、声を大きくしてカバーしているのです

ジングルベルロックの歌で切り捨てた子音は、主に以下のものです。

s, t, d, k, p, ng, l, r

「子音を発音してください」といっても、どうしても「and」が「あんどぅ」、「but」が「ばっとぅ」になってしまう・・・

そんなお悩みをよく聞きます。
子音だけで発音することは、日本語を話しているとまず、ほぼ、ないですから、無理もありません。
練習方法も教わってこなかったんですから。

なので、ここでこっそり教えます^^
他のブログや英語関連のページをさんざん見てきましたが、絶対にこれが一番わかりやすい説明だと(ひそかに)自信をもっています・・!

”どうしても日本語発音になっちゃう”悩みを簡単にふっとばす”ひそひそ声”練習法

シングルベル・ロックにでてきた子音を優先して取り上げます。
それぞれの子音は、”ひそひそ声”で発音すると、子音だけを発音することができます。

s  「す」ではありません。
ひそひそ声で「すーーー」と言って最後に残った音が「s」の音です。
t  「とぅ」ではありません。
ひそひそ声で「たっ」と言って、出た音が「t」の音です。
d  「どぅ」ではありません。
ひそひそ声で「だっ」と言って、出た音が「d」の音です。
k  「く」ではありません。  
ひそひそ声で「くっ」と言って、出た音が「k」の音です。
p  「ぷ」ではありません。  
ひそひそ声で「ぱっ」と言って、出た音が「p」の音です。
ng  「んぐ」ではありません。  
のどの奥で「んがんが」と何度も言ってみてください。  
l  「える」ではありません。「えぉぅ」と聞こえます。
「ぅー」や「ぉー」の音に近いです。
r  「あーる」ではありません。舌は巻かない。
「あー」といってみてください。舌が口の下にくっついていますね。
 そのまま少し浮かしてください。それがrの音です。
 もう一度いいますが、巻かない。浮かします。

では、単語レベルで練習してみましょう。

rock   [万次郎] ろっ  ⇒   ろっく   ※く はひそひそ声
clock [万次郎] ろっ  ⇒  くろっく   ※く はひそひそ声
hop [万次郎] ほっ  ⇒   ほっぷ   ※ぷ はひそひそ声
up [万次郎] あっ  ⇒   あっぷ   ※ぷ はひそひそ声
jingle  [万次郎] じんご⇒じんごぉ  ※厳密には「前歯の裏に舌の先をタッチ」
bell [万次郎] べ  ⇒ べぉ  ※厳密には「前歯の裏に舌の先をタッチ」

もちろん、子音には他にも「f」「v」「th」など日本語にない音もあり、総合ではアルファベットの文字数ぶんと同じ数が存在します。
私たちは「あいうえお」を小1で学びますが、それと同じように、英語のネイティブスピーカーたちも子どもの頃に、この「一つひとつのアルファベットに対応する発音」を学び、スペルと発音の法則を身につけます。
これを、「フォニックス」といいます。
ネイティブスピーカーの子どもは、小さいころに、このフォニックスを学びます。これをマスターできれば、アルファベットの組み合わせで発音・スペルがわかるようになるのです。

英語の歌を歌うのが苦手・はじめてという方のために、まずは「ジョン万次郎的」ふりがなで、拍子と言葉をマッチさせることを優先しました。
それができるようになったら、省略されてしまったり、「クシャッ」と縮められた子音を、本来の発音でしっかり言えるように仕上げていくと良いですね。

今年は、カッコよく・楽しく・気持ちよく、英語で歌を歌えると良いですね。

※専門知識がなくてもわかりやすいように、専門用語は使わず、かつ専門分野にふみこまずに平易な表現にしています


>四谷学院のすらすら話せる55段階式英会話

 

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