2019年(平成31年)保育士試験前期の追加合格とは?

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こんにちは、四谷学院の野本です。

全国保育士養成協議会のウェブサイトに、「平成31年保育士試験(前期)の追加合格等について」という記事が掲載されました。
平成31年前期試験の「子どもの保健」問11の問題に正答がないと判断され、全員正解とされることになったというお知らせです。
これによって、3名が追加合格しました。

全員正解になった問題

『正答なし』とされて全員正解となったのは「子どもの保健」科目の問11です。確認してみましょう。

問11 次のA~Eうち、「発達障害児支援法」(平成28年一部改正)の支援の対象となるものを○、対象とならないものを×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

A 選択性緘黙
B 注意欠如・多動症(注意欠陥・多動性障害)
C 限局性学習症(学習障害)
D トゥレット症(音声および多発性運動性の合併したチック障害)
E 反応性アタッチメント障害(反応性愛着障害)

(組み合わせ)
  A B C D E
1 ○ ○ × × ○
2 ○ × ○ ○ ×
3 ○ × × ○ ○
4 × ○ ○ ○ ×
5 × ○ ○ × ○

全国保育士養成協議会「平成31年保育士試験(前期)の追加合格等について」

「発達障害者支援法」の支援の対象となるものとならないものを選ぶ問題です。
しかし、提示されたA~Eのすべてが、「発達障害者支援法の施行について」という通知で支援の対象に含まれるとされていたため「正答なし」となりました。
通知レベルでは法律よりも詳細に障害名が規定されているものですが、その中に正答発表の段階では不適切とされたものも含まれていたということですね。
これによって発生した3名の合格者の中に四谷学院の受講生がいればとても喜ばしいことです!

試験対策は変わるのか?

今回のことをきっかけに、
「保育士試験対策として、法律だけではなく通知の細かい規定まで調べて覚えておかなければいけないの?」
と考えてしまう、まじめな人がいるかもしれません。

その答えは「ノー」です。
もちろん、障害者支援の専門家であれば、きめ細かく押さえておく必要がある内容ではありますが、保育士になるための導入として受験する保育士試験の対策として、ここまでのことを押さえられていなくても、問題はありません。法律にどのように規定されているかという概要が押さえられていれば、十分です。そして結果的に合格ラインを超えることができればよいのです。

四谷学院保育士講座「受講生専用ページ」では、試験に合わせて最新の法改定等の情報に基づき改訂した直近3回分の問題と解答解説を公開しています。2020年2月頃に平成31年前期試験の解説を公開します。問11も全国保育士養成協議会の見解に沿って改訂して公開する予定です。

四谷学院 受講生専用ページ

おまけ

気になるキーワードをちょっとだけ解説します。

選択性緘黙

選択性緘黙とは、特に親しい人や家族以外の人とは話せなくなることです。
脳機能の障害というより、人と話すことに対する拒否の気持ちが強いために起こるとされています。

反応性アタッチメント障害

反応性アタッチメント障害は、反応性愛着障害とも呼びます。アタッチメントは、心理学の世界で使われている用語で特定の人への心理的な結びつきのことを言います。日本語では「愛着」と訳されることが多くあります。ネグレクトや心理的虐待など、不適切な養育を受けた子どもに起こることがある障害とされています。愛情をこめたかかわりにも反応が薄い、拒絶する、あるいは楽しい・うれしいなどの感情を表すことが少ないといったことが特徴です。

四谷学院の分析力には定評があります!
はじめて保育士を目指す方も、リベンジの方も、四谷学院で最短合格を目指しましょう!

詳しくはホームページをご覧ください。