令和2年前期 実技試験【造形】課題の分析

公開日:2020年6月29日

こんにちは、四谷学院の石田です。

令和2年前期保育士試験が無事に終わりました。本当にお疲れ様でした。

この記事では、実技試験のうち、唯一、当日発表される「造形分野」の課題について解説します。
保育士試験の実技分野の選択で「造形」を検討されている方は、選択するかどうかあるいは練習の進め方などの参考にしていただけると嬉しいです。

当日発表の課題「牛乳パックの形を活かしたおもちゃで遊ぶ」

当日出題された造形表現の問題文は以下のとおりです。

【事例】を読み、次の4つの条件をすべて満たして、解答用紙の枠内にその情景を描きなさい。

【事例】
 H保育所の2歳児クラスの子どもたちは、保育室で保育士がつくった牛乳パックの形を活かしたおもちゃで遊んでいます。保育士も子どもたちの様子を見ながら遊びに加わっています。
条件
1.牛乳パックの形を活かした手作りおもちゃで遊んでいる様子がわかるように描くこと。
2.保育室の様子がわかるように描くこと。
3.子ども3名以上、保育士1名以上を描くこと。
4.枠内全体を色鉛筆で着彩すること。

課題のポイント

今回は牛乳パックの形を活かしたおもちゃで遊ぶ様子がテーマでした。
「牛乳パックでおもちゃを作る」ではなく、あくまでも「保育士が作ったおもちゃ」で遊びます。

「牛乳パックの形を活かした」という条件があるので、ただの四角ではなく「牛乳パックと分かる形状」が描けていればよいかと思います。
おもちゃの遊び方はそれぞれ。子どもの想像力はと大変豊かなものですから「正しい」ことにこだわりすぎなくてもよいでしょう。

立体のオブジェは、これまで「段ボールで遊ぶ」「紙飛行機」などで、課題にたびたび登場します。ほかにも「お面」を表現するなど、カンタンな立体の造形物については、普段の練習に組み入れるとよいでしょう。平面だけでなく、立体を意識することは、構図や背景を描く際にも役立つ視点です。

子どもの年齢は「2歳」

今回は「2歳児クラス」という指定がされました。
例年の様子を考えると、「赤ちゃん」「幼児」「小学生」くらいの区分ができていれば問題ないと思われます。子どもの年齢の描き分けは、それほど厳密ではなく、例年通りと考えてよいでしょう。

なお、例年に比べ、やや年齢が低くなっています。その為「遊び方」にはかなり幅があります。

おもちゃで遊んでいる様子

事例文には
「おもちゃで遊んでいます。」
とあります。
どんな「おもちゃ」にしたかによって遊び方が変わってくるかと思いますが、「楽しい様子」が伝わる作品にすることが大切です。

つみき、ロープ―ウェイ、船、車、ロケットなどがすぐに思いつくかもしれませんね。
(参考)雪印めぐみるく「牛乳パックで作ろう 楽しい工作」
https://www.meg-snow.com/fun/make/craft/

牛乳パックの形

今回は、条件の1つ目に「牛乳パックの形を活かした手作りおもちゃ」がありますので、少し迷った方もいらっしゃるかと思います。
いわゆる牛乳パックの形と言えば、コレかもしれません。

しかし「箱型」「サイズ感」というのも「牛乳パックの形」の特徴だと思いますから、上記の形が描けていなくても問題はないでしょう。

保育士の様子

今回は、具体的に保育士の活動も指定されていました。「保育士も子どもたちの様子を見ながら遊びに加わっています」この部分ですね。
例えば、パックを持つ子どものほかに、おもちゃを指さしている、保育士がそれを笑顔で眺めている、など、子どもとのかかわり方が分かるように描けるとよいでしょう。子どもたちを見守ったり、手伝ったり、同じ活動をしたり、何らかの形で子どもにかかわっている様子を描くことが期待されます。
たとえ、子どもたちから少し離れて立っている様子であっても、直接「遊びに関わって」はいませんが、ニコニコしながら眺めているのであれば、致命的な失敗ではないと思われます。

場所は「保育室内」

「活動している保育室内の様子がわかるように描くこと。」
という条件がありました。
事例には、季節の指定はありません。「牛乳パックの形を活かしたおもちゃで遊ぶ様子」がテーマです。
以下のようなことが、背景のポイントとなるでしょう。

・建物の外ではなく、「中」である
・子どもたちが遊ぶのに適切な場所である  など

もしも、牛乳パックで船をつくったならば、そこにはプールがあってもよいでしょうし、積み木であれば、少しマットなどを敷いてあげると「らしさ」が出てくるかもしれませんね。ロケットなどもって走り回るのであれば、近くにテーブルやイスなどはない方が安全ですね。
背景にも、保育士としてのちょっとした配慮が表現できていると、高得点が狙えるでしょう。

子どもは3人以上

人数指定は、例年通りでした。子ども3名、保育士1名を描けば、条件を満たすことができます。
前回と同様に、わかりやすい条件設定でした。

そのほかの注意点

今回のテーマは、「おもちゃの表現」がポイントと言えるでしょう。

おもちゃが、牛乳パックを使った手作りのものであることを表現するために、四角の形をきちんと描くことが必須となります。
ボールや紙ではなく、箱状のモノなど、それほど難しい表現は必要ありません。過去のテーマと同様の練習で、十分に対応できたのではないかと思われます。

なお、牛乳パックを「白」で表現する場合には、紙の白ではなく、色鉛筆で白を塗ることをお勧めします。
また、保育士の作ったおもちゃなので、色紙でくるむこともあると思います。牛乳パック=白、という固定概念にとらわれず、カラフルな表現をすると、紙面もにぎやかになるでしょう。

実技試験結果通知書(合格通知書・一部科目合格通知書)は8月1日(土)~8月10日(月)の期間に郵送されます。
※ 結果が不合格だった場合の令和2年保育士試験(後期)の受験申請については、8月17日(月)消印まで有効となります。

今後、どんな課題が出題されるか?

2019年の試験では「夏の園庭」がテーマになりました。

2019年前期 実技試験【造形】課題の分析

今後も季節や自然を表現する課題は増えていくと予想されます。地球の環境問題については、子どものころから高い意識と正しい知識が求められています。
四谷学院では、保育士さん向けの「こども環境管理士資格対策講座」を開講しています。
保育士が身につけるべきスキル・知識の1つとしては「環境」は無視できません。自然の大切さについて正しい知識を身につけ、子どもたちに汚い地球ではなく、きれいな地球を残してあげたいと思います。

ぜひこの機会に「こども環境管理士」についても知っていただきたいと思います。
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